ブランドパワーSM・GMS 編、王者イオンに異変!代わりに躍進した企業は?
コロナ禍で、消費者が店を評価するポイントが変化した。Part1ではスーパーマーケット(SM)・総合スーパー(GMS)編として、全国と8エリア別の上位企業トップ5のランキングと消費者がそのブランドを評価するポイントを明らかにする。前年比較を通じて、自社のブランドパワーの推移とその要因を確認して、自社の立ち位置を明らかにしたい。
全国・8エリアでイオンが1位
早速、全国と8エリア別のストア・エクイティ・インデックス(SEI)ランキング上位5社を見ていこう。(図表❷)
まず、全国では、「イオン」がわずかに昨年よりスコアを落としたものの、唯一SEIスコアが2を超え、2位のドン・キホーテ(SEIスコア0.7)と比較しても、他のSM・GMSを大きく引き離した(SM・GMSの場合は、競合するチェーンの数が多いため、SEIスコア3を超えるブランドが生まれにくい、という事情がある)。8エリア別に見ても、全エリアでイオンが1位を獲得しており、その強さが際立っている。今年の結果により、イオンは4年連続で全国・全地域で1位となった。
対して各エリアの2位以下の企業を見ると、エリア別に顔ぶれがまったく異なる。各エリアでリージョナルチェーンがしのぎを削っているのである。地域密着性が消費者の支持獲得に欠かせないという、日本のSM・GMS市場ならではの姿と言えるだろう。
SEI貢献度の高いブランドイメージの変化
SEIスコアを向上させるには、ブランドイメージの強化がカギとなる。そこで、まずはSEIに貢献したブランドイメージ属性項目の推移から、お客がSM・GMSに求めるニーズの変化を考察したい。ちなみに、地域ごとにこの項目の順位が異なることに留意してほしい。
本調査のSM・GMSのブランドイメージは27項目からなるが、その中でもSEIスコアへの貢献度が高いブランドイメージの項目を、2020年、21年、22年で比較してみた(図表❸)。
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