Woltが事業を本格的に拡大、処方薬の配送も 2022年は日本の「Qコマース元年」に
院内処方薬の即時配送の実証実験も
一方、同社は4月14日から法人向けに開発した即時配送プラットフォーム「ウォルトドライブ」の運用を開始した。これは30分程度で商品を配送したい企業が、ウォルトのアプリやウェブサイトに店舗ページを開設することなく配達システムが利用できる仕組みだ。連携方法は2種類。1つはウォルトの専用管理ポータルを利用する方法で、ウェブ上から簡単に配送サービスをウォルトに依頼できる。2つ目はウォルトのAPI(外部とデータ連携する仕組み)を利用する方法で、企業の自社サイトと継ぎ目なく連携できる。
「ウォルトドライブ」を使って、医療機関にサービスを提供するベンチャー企業、メディカルノート(東京/梅田裕真CEO)と院内処方薬を即時配送する実証実験を4月14日からスタートした。メディカルノートが医療プラットフォームを提供する東京・新宿と銀座にある複数のクリニックで、オンライン診療を受けた患者が半径3㎞以内の場所に医療用医薬品の配送を希望すれば、クリニックが院内で調剤した医薬品をウォルトが30分程度で患者に届ける。
実証実験の結果を見ながら、両社は配送エリアの拡大を検討する。オンライン診療はコロナ禍で特例的に認められていたが、政府は今春までに初診からのオンライン診療を恒久化した。しかし薬はこれまで院外の薬局で調剤し、薬局から郵便や宅配便で送ったり、患者が薬局に出向いたりする必要があった。