【LIXILビバ】本社移転し、新体制始動 本拠地ドミナントの中心に新しい旗艦店オープン

2014/12/17 12:00
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LIXILグループのLIXILビバ(埼玉県/渡邉修社長)は11月28日、新しい旗艦店となるスーパービバホームさいたま新都心店の内覧会を実施した。同社の本拠地であるさいたま新都心のドミナントのまさにど真ん中に位置しチェーンの顔となる店舗で、オープンに先駆け本社機能も同じ建物内に移転した。今後の成長戦略の発信地として大きな期待を寄せる。
文=太田さとし

 

地域初、地域一番随所に

 

 さいたま新都心店はスーパービバホームとしては34店舗目。建物は7階建てで1、2階がスーパービバホーム、3階にはスーパーマーケット、ファッション、雑貨、サービス、飲食など23の専門店を要する「ビバモールさいたま新都市店」を併設、4階がスーパースポーツゼビオ、5階に駐車場、6、7階がLIXILビバのオフィスエリアとなっている。

 

 15年間のスーパービバホームのノウハウを凝縮した最新モデル店舗であり、とくに資材館では、家一軒分の建材・資材・工具が揃う地域最大級の品揃えを実現。インテリアの修繕や間取りに合わせた加工を行う独自サービスの展開、商品に触れ、試すことができる体験型の売場などの取り組みに加え、マンションリフォームを地域で初めて打ち出し、スーパービバホームとしては初となる全天候型の屋内ガーデンセンター、資材積み込み専用の駐車場を完備するなど新しい試みを随所に盛り込む。年間来客数はホームセンター(HC)だけで200万人、全館で300万人を見込む。

 

 本社機能併設という利点を生かし、シミュレーションを兼ね常に新しい流行を発信する売場を創造し、10月に代表取締役社長兼COOに就任した渡邉新体制のもと、今後の成長戦略の試金石ともなる店舗だ。渡邉氏も「日本のHCの近代化を見据え、新しいマーケットを取り込んだかたちで成長軌道に乗せたいという思いで、いまわれわれができるすべてをこの新しい店で表現した」と意気込みを語る。

 

2019年に5000億円めざす

 

 内覧会に先立ち行われた新店舗の概要と今後の経営計画によれば、新店舗は単に最新型というだけではなく、環境配慮や災害対策、地域貢献・社会貢献にも配慮したもので、電力が失われても店舗エリアで停電から最大20時間、オフィスエリアで最大65時間の継続使用が可能。地域の被災にも対応し、断水時には近隣世帯の1万人に対して数日間トイレと飲料水が提供可能な受水槽を設置、非常用の携帯電話充電ピットも設置した。また、社会貢献として全店で初めて、国連難民高等弁務官事務所に難民支援活動への募金を呼びかける常設ブースを設けた。

 

 また、中期ビジョンでは、従来のHC商品の市場に加えてリフォームを売上のけん引役とすることで、19年に年商5000億円を達成し、HC業界首位をめざす姿勢をあらためて表明。同時に、国際展開としてアジア地区ナンバーワンのHCとして、1兆円グループをめざす構想を明らかにした。

 

 とくに売上の推進役となるリフォームについては、施工と資材の販売を合わせて現在は売上の44~45%だが、これを50%に引き上げるR50構想を打ち出している。HCではなかなか踏み込めない100万~500万円のリフォーム工事をターゲットに展開する。

 

 出展戦略については15年に4000坪超2店舗を含む5店舗の出店を予定しており、今後も100万都市を中心に年間5店舗のペースで出店を進める予定だ。

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