ダークストアとは?ダークストアのメリットとデメリットは?徹底解説!

読み方:だーくすとあ
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ダークストアとは

 ダークストアとは、ECビジネスにおいてエンドユーザーへの配送拠点として機能する店舗を意味する。実店舗と同じように商品を陳列するものの、実際にエンドユーザーがそこで買物をすることはないため「ダークストア」と呼ばれる。ダークストアでは、エンドユーザーの注文に応じ商品のピッキング・梱包・配送を行う。あるいは、注文客が立ち寄るピックアップスポットとしても機能する。

OniGOが東京都目黒区に開設したダークストア1号店の店内
OniGOが東京都目黒区に開設したダークストア1号店の店内

 ダークストアという考え方はごく最近のものではなく、たとえばイトーヨーカ堂(東京都)では2015年から西日暮里店でダークストアを運用していた。その頃はまだどの食品スーパー(SM)・総合スーパー(GMS)もネットスーパーに本腰を入れてなかったが、最近はもはやネットがリアルを飲み込む勢いだ。ここ数年で、「日常品の買い物はネットで済ませる」生活スタイルが浸透し、さらに新型コロナが拍車をかけている。配送オペレーションの進化により、今までは考えられなかった生鮮品のデリバリーも当たり前になった。

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ダークストアのメリット

メリットのイメージ
ダークストアのメリットは、既存店舗の有効活用にある。

 ダークストアのメリットは、既存店舗の有効活用にある。リアルからネットへの急速なシフトもあり、一部の専門店業態を除いてリアルでの小売業は世界的に退潮傾向にあるともいわれている。新型コロナウイルスの流行が起きる数年前から、アメリカではショッピングセンターのデッド・モール(廃墟)化が社会問題になっていた。今後もショッピングセンター閉鎖の流れは止まりそうもない。

 日本も対岸の火事ではない。アパレル業界を例に取ると、オンワードが700店のクローズを発表するなど縮小が相次いでいる。

 一方で、大量に発生する閉鎖店舗の活用策が課題として残る。そこで注目されるのが、閉鎖店舗の「ダークストア」転換だ。ECシフトの流れに対応すべく、SMやGMSはネットスーパーの展開を急いでいる。ラストワンマイルの配送拠点として閉鎖店舗を使えば、配送網整備のコストもおさえられる。

ダークストアのデメリット

 ダークストアのデメリットは、品揃えやバックエンドにある。店頭に陳列された商品を店員がカゴなどに入れ検品のうえ梱包するといった流れは、実店舗を踏襲した作業プロセスであり、手っ取り早く始めやすい。

 ネットスーパーの規模が小さいうちならダークストアで充分だが、本格的に拡張しようとすれば、専用倉庫の方が望ましいといえる。顧客ニーズに応じた品揃えも充実させやすいし、店舗渡し・欠品対応・返品といったバックエンド業務も効率化できる。

 当面はダークストアの展開で対応するとしても、ネットスーパーが軌道に乗ってきたところで専用倉庫の整備を検討するのが一般的には得策だ。

ダークストアの実例

コンビニではローソンがQコマース事業者との提携を積極的に推進
コンビニではローソンがQコマース事業者との提携を積極的に推進

 ダークストアの実例として、Qコマースと呼ばれる取り組みを紹介する。ちなみに、QコマースのQは「quick」の略称だ。

 ダークストアにおいて、いかにして競合に打ち勝つかを考えたときに、品揃えと並ぶ切り札の1つになるのがクイック配送だ。とはいうものの、物流オペレーションのノウハウが乏しい小売が自力でクイック配送を実現するのは簡単でない。

 そこで注目されるのが、豊富なノウハウを持つ外部パートナーとの提携だ。Qコマースはスペイン・バルセロナに拠点を置くグロボ(Glovo)が提供するサービスで、米ウォルマートや仏カルフールに加えて、ユニリーバ、ネスレ、ロレアルといったメーカーも採用している。

 Qコマースのサービスは24時間利用を基本とし、かつ、「あらゆる商品を30分以内に届ける」コンセプトを掲げている。しかも、消費者から配送料を徴収しない。ふだん日本のネットスーパーを利用している私たちからすると、サービスレベルやスピード感の違いに驚かされる。

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