24年8月1・15日合併号 コープさっぽろ 北海道コングロマリット戦略!
人口減がいち早く進み、日本の“課題先進地”ともいわれる北海道において、独自路線で成長を遂げている組織があります。生活協同組合コープさっぽろ(大見英明理事長)です。
経営再建を経て、完全自前の物流網を構築するなど、道内で確固たる競争優位性を構築し、現在では店舗や宅配事業を軸に事業領域を拡大。いまや35の関連会社が集まるコングロマリット組織に発展し、医療連携やリテールメディアなど注目の新規事業も始動させていることは、北海道外の流通関係者の間では実はあまり知られていないかもしれません。
コープさっぽろの強さとは何か? “北海道ローカルの生協”という見方をしている人にこそ読んでほしい特集です。
編集後記
今年も「値上げの秋」がやってきそうです。7月に入ってから、「大塚製薬」「明治」など大手メーカー各社が10月以降に主要商品を値上げすることを相次いで発表しました。青果の相場高も長期化しており、精肉は国産との価格差がなくなるほどに輸入品の価格が高騰しています。
「インフレ下では価格『以外』の価値を訴求しやすい」とは言うものの、これだけ値上げが続くと、消費者としてはどうしても価格に意識が向いてしまいます。3年目の「値上げの秋」を制するのはどのチェーンなのか。2024年後半戦の経営に注目です。
(小野)
ネットスーパーを取材する機会があり、数年ぶりに利用してみました。連日の暑さ、重くかさばるものを歩いて持ち帰るのは一苦労。汗だくの配達員の方に感謝しながら荷物を受け取りました。初めて使ったのは3年前の夏、新型コロナウイルス感染症に罹患したときでした。全く体が動かず、何とかスマートフォンで注文。感染が拡大して行動制限があるなかでも、自宅に食料品が届く有難さが身に沁みました。ビジネスでありこちらも対価を支払ってはいますが、便利なサービスが提供されることは決して当たり前ではないと、改めて感じました。
(北野)