中小小売でも大企業に勝てる! 「ユニット・コントロール技術」Part2
ユニット・コントロールで生まれ変われる
ユニット・コントロールを継続的に行うことで、品揃えは確実に「売れ筋中心」になっていく。定期的に、品種によっては毎週、四半期ごとなど、販売数量をもとに商品カットやフェースの増減を行い、あるべき陳列量に変更していく。
これにより、多くの場合は高価格ラインであるが、不必要なユニットが減り、顧客に支持される価格ラインが明確になる。同時に、その周りに2~4の価格ラインを設定することで、価格レンジ(売価の上限と下限との間隔)が、徐々に狭まっていく。

価格レンジが狭ければ狭いほど競争力は強くなり、顧客はその価格ラインをねらって買い物に来るようになる。この価格ラインを「値ごろ」と言う。
顧客にとっての「豊富さ」は、価格レンジが狭められて、その価格レンジで十分に品選びができることだ。とくに、需要の多い売価であるプライスポイントには3品目は必要であり、フェーシング数と陳列量とがもっとも多くなる。
別の価格ラインと比較しながら品選びすることは客にとっては不安で、楽しい買い物にはならない。顧客にとっての買い物の楽しさは、同一売価内、つまり1つの価格ラインでの比較なのだ。100円均一ショップなどの均一売価店が良い例だ。
となると、お客が安心して買えて、かつ楽しみながら品選びできるためには「価格ラインの数は少ないほどよい」ということになる。そのほうがお客はショートタイムショッピングを実現でき、買い物の便利さと楽しさを両立できるからだ。
しかし、実際には
食品小売業のインテリジェンス化 の新着記事
-
2025/04/03
「従業員1人1台」の時代へ モバイル端末活用は現場をどう変えるか? -
2025/03/05
「社内埋蔵金」を掘り起こせ!中小食品スーパーが大手に立ち向かう戦略 -
2025/02/04
本物のEDLPと数量管理を導入し「営業利益」を管理する経営へ転換する -
2024/12/20
中小小売が生き残るために必要な「クローズアウトモデル」とは何か? -
2024/11/18
ウォルマートが実践!死筋商品の整理と売れ筋のフェース拡大、その手法を全解説! -
2024/10/17
中小小売でも大企業に勝てる! 「ユニット・コントロール技術」Part4
この連載の一覧はこちら [10記事]

関連記事ランキング
- 2025-04-08巨大再編が続々! 「流通地殻変動」の全貌と未来とは
- 2025-04-02静岡県初出店! コストコ隣の「ロピア浜松プラザフレスポ店」の売場をレポート
- 2025-04-22見た目も味もインパクト大! 現役主婦が試したロピアの実力派総菜5選
- 2025-03-31バローHD「D・S戦略」の集大成! 注目旗艦店「多治見店」の売場を解剖
- 2025-04-21リニューアルで売場拡大&アイテムも拡充!「いなげや川崎中野島店」の総菜をレポート!
- 2025-04-10食品スーパー相関図2025 トライアル、ヨークHD、ロピア……激変必至の市場を展望!
- 2025-04-07意外に高価格帯も目立つ?「ロピア浜松プラザフレスポ店」の売場を解説
- 2025-04-09平和堂2024年度決算、連結は増収増益も単体では減益着地 カギを握る「3つの重要戦略」
- 2025-03-28物価高で存在感急拡大! 加盟店売場から見た「CGC商品」の底力とは
- 2025-03-26売上高1兆円超え!イオンのPB「トップバリュ」はなぜ快進撃を続けるのか