ワークマンは、日立製作所と共同開発した自動発注システムを全店に順次導入する。約10万品目の発注業務を自動化する新システムを3月から2店舗に先行導入、11月までに450店舗に導入し、その後、全約900店舗に広げていく。
食品スーパーなどで導入実績がある「Hitachi Digital Solution for Retail/AI需要予測型自動発注サービス」を活用して、新システムを開発した。ワークマンの3店舗、31品目を対象に新システムのシミュレーションを行ったところ、従来は約30分かかっていた発注作業を約2分に短縮できることを確認した。
新システムは、AIによる需要予測と自動補充の機能を合わせ持つ。在庫回転率が低い定番商品については、商品の累計販売数が一定数を超えたときや最低在庫量を下回ったときに自動的に補充発注を行い、その他の商品については過去の在庫・発注・販売・売り残り量、天候・イベント情報などを基にAIが需要を予測し、発注をかける。自動補充とAIによる需要予測は自動的に切り替わる。
ワークマンでは年間で約10万品目の商品を取り扱い、1店舗当たり約1万3000品目を品揃えしている。新システムの導入によって、人手不足の解消や従業員の熟練度に左右されない適切な発注が期待できる。