ショッピングセンターに少人数向けカラオケ「COCOKARA」の設置が加速! その理由に迫る

聞き手:中原 海渡 (ダイヤモンド・チェーンストア 記者)
構成:玉木 成子(フリーライター)
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COCOKARA事業発足のきっかけ

「COCOKARA」室内
「COCOKARA」室内

 第一興商がCOCOKARAを開発した目的は、気軽に歌える場所を増やし、カラオケをより身近なレジャーにすることだ。一般的にカラオケができるのは、カラオケ店やスナックといった施設に限定され、しかもそのほとんどが時間制のサービスであるため、気軽に1〜2曲だけ歌える場所は少ない。第一興商は、1曲ごとの料金で手軽に利用が可能なCOCOKARAを普及することで、カラオケ利用者の裾野を拡大したい考えだ。

 事業に取り掛かった当初は、中国を中心とするアジア圏で普及していた他国のミニカラオケ事業を参考にしたという。そのミニカラオケはCOCOKARAと同じく1曲ごとに料金を払う電話ボックス型で、空港やショッピングモールなどに設置されることが多く、最盛期にはアジア圏で約15万台以上が稼働していたそうだ。そうした事例を知った大塚氏は「カラオケ文化が盛んな日本なら、少人数向けカラオケ事業は十分に定着し得ると考えた」と話す。

 カラオケ利用者の裾野を拡大するための取り組みとして、第一興商はコンビニエンスストアやスーパーマーケットにカラオケ設備を併設する事業も手掛けている。14年にはファミリーマート(東京都/細見研介社長)と業務提携を結び、数十室のカラオケルームを一体化した「ファミリーマート+カラオケDAM」を東京都大田区や千葉県松戸市に出店した。第一興商はCOCOKARA事業を含むこれらの取り組みを全国各地で展開していく方針だ。

 「これまでCOCOKARAは、ホテルや旅館、コインランドリー、オフィスの休憩室のほか、珍しい例では関東鉄道(茨城県)の常磐線駅構内への導入実績がある。今後も業態を問わず導入を増やし、近い将来、まずは500台をめざしたい」(大塚氏)

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聞き手

中原 海渡 / ダイヤモンド・チェーンストア 記者

神奈川県出身。新卒で不動産仲介業の営業職に就き、その後ライター/編集職に転身。

2022年10月に株式会社ダイヤモンド・リテイルメディア入社。ダイヤモンド・チェーンストアオンライン編集部記者として記事執筆・編集を行う。

趣味は音楽鑑賞(ポップス/ロック)と、最近はレコード&カセット収集。フィジカルメディアが好きで、本も電子書籍より実物派。

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