キリン堂、青果精肉を取り扱う400坪の食品強化フォーマットの売場づくり と今後の出店戦略
大阪府を本拠地として402店舗(2023年2月現在)のドラッグストア(DgS)を展開しているキリン堂ホールディングス(大阪府/寺西豊彦社長:以下、キリン堂)。その最新店舗の1つが「大淀新野店」(奈良県吉野郡:以下、大淀新野店)だ。スクラップ&ビルドによって青果と精肉を拡充した、フード&ドラッグ業態として生まれ変わった。新たなフォーマットと売場に迫る。
青果・精肉を加えた初の400坪フォーマット
大阪府を本拠地とするキリン堂の22年2月期の売上高は1347億円。「地域特性に応じた消費者ニーズに対応した店舗フォーマットの開発」や「関西ドミナントの深耕」を重点課題として取り組んでいる。
そうしたなか、22年12月、新たな店舗フォーマットとなる大淀新野店を改装オープンした。同店は近鉄吉野線「越部」駅から東へ徒歩10分に位置し、半径2㎞圏内には「ライフ大淀店」や「ディスカウントドラッグコスモス奈良大淀店」などがある。
大淀新野店は元々およそ200坪の店舗をスクラップ&ビルドし、約400坪に増床した。医薬品や日用雑貨、小型家電のほか、加工食品、グロサリー、日配品、精肉、青果などの食品を揃えている。
奈良県下のキリン堂の店舗で、精肉を扱うのは同店が初めてとなる。
来店回数増加をめざし生鮮を導入
同社は19年に、お客の来店頻度向上のための戦略の1つとして、コンセッショナリー(コンセ)形式で精肉と青果の導入を開始。さらに日配品や冷凍食品などを拡充したうえでできあがったのが、約300坪の食品強化型フォーマットだった。
そして既存の300坪サイズの店舗のうち、