レシートは語る第13回 既存店好調のサミット ライフ、ヤオコーとの比較で見えた意外な評価

山室 直経 (mitorizDMB本部 本部長)
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他社に差をつけたのは
「決済方法の豊富さ」

 次に、3チェーンの利用者ごとに、下記7つの項目で「満足度調査」を行った。(図表2

図2 その結果、「商品の品質」「売場の清潔さ」「お店の雰囲気」の3項目はいずれのチェーンでも共通して上位に挙がり、高い満足度を獲得していることがわかった。

 サミットについては、満足度で80%以上を獲得した項目数がいちばん多かったこと、そして「決済方法の豊富さ」(86.6%)と最も高い評価を得ていることに注目したい。

  サミットは2023年6月から独自の「サミット電子マネー」を開始。現金でチャージ可能な電子マネー一体型ポイントカード「サミットカード」を導入するとともに、アプリにも電子マネー機能を追加。決済方法の選択肢を広げている。また、23年は積極的に店舗改装を進めてセルフレジの設置を進めた。これらの投資が「決済方法の豊富さ」の評価に影響を与えたと考えられる。

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記事執筆者

山室 直経 / mitoriz DMB本部 本部長

山室直経(やまむろ・なおつね)

神奈川大学経営工学科卒業。パソコンメーカーを経て、米リサーチ会社にてコンサルティング業務を学ぶ。その後、大手家電量販店子会社のパソコンメーカーで経営企画室に従事。計数管理とERP導入による業務改善などのプロジェクトを経験した後、2012年3月ソフトブレーン・フィールド入社、消費者購買データ事業の新規立ち上げを行う。

現在はデータを軸とした事業開発と当社の基幹システムのDX戦略を担う

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