無糖RTD市場、RTDを牽引するサブカテゴリー、酒税改正後ビール類からの流入も増加

文:石山 真紀(フリーライター・売場研究家)
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RTDカテゴリーの直近3年間の販売金額推移

無糖RTDのコーナー化で選びやすい売場づくりへ

 無糖RTDが伸長する背景には、コロナ禍でより顕在化した健康志向とともに、酒税改正によるビール類ユーザーの流入も大きく影響している。直近の23年10月の酒税改正では新ジャンルと発泡酒の税率が一本化されたこともあり、ビール類ユーザーのRTD流入はさらに加速されると予想される。

 キリンビールでは、今夏に新フレーバーとして「キリン 氷結®無糖 シークヮーサーALC.7%」を発売したほか、今秋は基幹商品の「同 レモン」、「同 グレープフルーツ」の中味をリニューアル。

 サントリーでは「-196℃ 瞬間凍結〈無糖レモン〉」「同〈ウメ〉」のリニューアルを実施したほか、期間限定フレーバーとして「同〈無糖ゆず〉」「同〈無糖アセロラ〉」を展開する。

 サッポロビールでは数量限定発売で好評だった「サッポロ 男梅サワー ウメぇ無糖」を今秋より通年で発売。アサヒビールではジンベースの無糖柑橘サワー「アサヒ GINON(ジノン)」を東北エリア限定で発売している。

 無糖RTDは甘さのないクリアなおいしさや食事との合わせやすさから、今後も伸長が期待されるカテゴリーだ。無糖RTDの多くは既存のRTDブランドから派生しており、冷蔵ケース内でも同ブランドの商品として隣に陳列されることが多い。さらに同フレーバーの中でアルコール度数違いの商品もありパッケージも似通っていることから、来店客も商品選択に迷いが生じやすくなっている。

 店頭でもブランド横断で無糖RTDのアイテムを集積したり、レールPOPなどで視認性を高めるといった工夫で、無糖RTDカテゴリーへの関心を高めたいところだ。

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