ノンアルコール飲料市場、健康志向を背景に好調に推移ビールテイスト以外のバリエーションも

石山 真紀(フリーライター・売場研究家)
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ビアテイストとその他低アルコール飲料の金額PIおよび金額PI対前年推移

ノンアルRTDにもレモンサワーの波

 その他低アルコール飲料の21年3月から22年2月の期間通算金額PIは、前年比22.5%増の894円、数量PIは同21.8%増の8.13とビールテイスト飲料同様、金額・数量ともに前年を大きく上回った。

 酒類のRTDでは近年レモンサワーが好調に推移しているが、その動きはその他低アルコール飲料にも波及。サントリースピリッツ「のんある晩酌 レモンサワー ノンアルコール」、サッポロビール「LEMON’SFREE」、コカ・コーラシステム「よわない檸檬堂」など、各社がレモンサワーテイストのノンアルコールRTDを発売している。

 RTDやワイン系のその他低アルコール飲料はビールテイスト飲料に比べパイは小さいものの、ステイホームの影響から爆発的に伸びている。とくに若年層は飲用率が他の世代より低い傾向にあることから今後も伸長が期待できそうだ。

 これまで運転を控えている人や病気・授乳期の人など、アルコールを摂取できない人向けのイメージが長年強かったノンアルコール飲料だが、近年は代替品としての飲用だけでなく、日中のちょっとしたリフレッシュやランチタイムなど、幅広いシーンで飲用されている。

 ワクチン接種が進み、まん延防止等重点措置が解除された4月以降、大型連休に向け旅行やアウトドア、イベントを楽しめる機会が戻ってくると予測され、ノンアルコール飲料の飲用機会も増えてくるだろう。POPを使った情報発信や6缶パックのまとめ買い訴求により来店客に気づきを与えトライアルの促進を図りたい。

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