中国ECの拼多多が「返品不要の返金サービス」を始めた意外な理由とは
中国のECが今日の勢いまで拡大してきた理由の一つに、手厚い消費者保護が挙げられる。同国の「消費者権益保護法25条」では、ECなど通信手段を用いて購入した商品は7日間、理由を問わず返品できると定められている(鮮度劣化する食品などを除く)。
この制度が消費者のECの利用を促した。ECでは現物を確認できないという不安がつきものだが、中国ではこの「7日間無条件返品制度」の存在により、手元に届いてから不満があればすぐ返品して返金を受けられるのである。
そのため、独特の購入スタイルも広がることになった。たとえば洋服や靴を買う場合、最初に3つくらいのサイズをまとめて購入し、家で試着してから不要なサイズのみを返品する。実際の色味がよくわからなければ、とりあえず数種類の色を購入してみて、現物を見てから同じように不要なものだけを返品する、といったものだ。こうした購入方法は販売業者にとっては負担が増えるため推奨こそされていないものの容認はされており、いわば“賢い買物テクニック”として認知されている。
一方で、この制度を悪用する消費者もいる。なかでも議論を呼んでいるのが、ファッションブロガーなどが洋服を
チャイナ&アジアトレンド の新着記事
-
2024/10/18
スタバが劣勢、ラッキンも抜く?中国カフェ「コッティ」したたかな戦略とは -
2024/09/21
アマゾンの成長減速の一因がシーイン、Temu の躍進だと言える理由 -
2024/08/15
無料ネイルサロン提供する異色の中国火鍋チェーン、次なる一手 -
2024/07/05
中国でサイゼリヤが絶好調の理由と追いかけるピザハットの戦略 -
2024/06/07
中国、不況反映の消費トレンド「平替」で伸びるブランド、沈むブランド -
2024/04/19
チケット販売、割引クーポンとも連動!アリババ、地図アプリ黒字化戦略とは
この連載の一覧はこちら [46記事]
関連記事ランキング
- 2023-11-01日本の卸売業150社ランキング2023を一挙公開!各社業績は軒並み好調
- 2023-11-02徹底分析!ロピアVS トライアル、福岡生鮮ディスカウント頂上決戦の勝者
- 2021-04-211店舗で1日2万件の宅配注文を処理する!「フーマー」の底力とは
- 2024-06-07中国、不況反映の消費トレンド「平替」で伸びるブランド、沈むブランド
- 2024-02-19会員制倉庫ビジネスの本質は商売で儲ける必要がないトラフィックビジネスである理由とは
- 2023-11-09シチュー市場、秋冬の煮込み料理の定番、特別感のある新メニューも登場し活性化
- 2020-04-08中国、約7割の小売業がオンラインチャネル拡大へ、食品スーパーはサプライチェーン強化に進む
- 2021-09-07中国ミレニアル世代が牽引する2021年の消費最前線
~巨大ECセール[618] にみる売れ筋商品トレンド~ - 2023-09-28祖業への原点回帰とOMO 急加速するアリババとJD.com の急所とは
- 2024-03-21好調のはずなのに アリババ、フーマフレッシュ売却報道の真因