11社中7社が増収!明暗分かれた理由は?家電量販チェーン20年度決算ランキング!
上場企業11社中10社が増収となった前年に比べ、7社の増収にとどまった2020年度の家電量販店業界。コロナ禍でのテレワークなどによる需要や、特別定額給付金による買い替え需要が拡大したものの、都市型立地の多い企業では客数の減少を補うことができず明暗分かれた格好だ。一方で、今後の市場縮小が確実視される家電量販店業界では、長期的な成長戦略として家電販売以外の事業に注力する企業が増えてきている。
コロナ禍で明暗分かれる、異業種提携でさらなる成長をめざす
20年度の家電量販店業界決算では、上場企業11社のうち7社が増収となり、19年度の10社増収からはやや低調な結果となった。原因としては、19年9月の消費税増税前の駆け込み需要の反動減やコロナ禍での来店控え、インバウンド需要の激減などが挙げられる。
20年度決算に大きな影響を与えたコロナ禍だが、新たな需要を生み出した側面もある。テレワークやオンライン授業の拡大に伴って、PC、PC周辺機器への需要が高まったほか、感染予防の面から空気清浄機や加湿器が、巣ごもり需要から調理家電やゲーム機が好調に推移した。また、7~10年ごとに到来する大型家電の買い替え需要を特別定額給付金が後押しした。
しかし、これらはいずれも一過性の需要にすぎない。長期的には人口減少や高齢化によって市場が縮小するという見方が強く、そのなかでも持続的な成長をめざして家電販売以外の事業拡大に各社注力している。
業界最大手のヤマダホールディングス(群馬県)の21年3月期決算は、営業収益1兆7525億円(対前期比8.7%増)、営業利益920億円(同140.2%増)で、増収・大幅な営業増益となった。郊外型店舗が多く、前述の買い替え需要をとらえたことなどに加え、家電にとどまらない住環境全体の提案によって売上高が増加したことが要因とみられている。
同社は
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