業態間で明暗鮮明!コロナ直撃、2020年度小売業決算総まとめ!

ダイヤモンド・チェーンストア編集部
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決算ランキング大

コロナ禍が直撃した小売業の2020年度決算(20年4月~21年3月に迎えた本決算)では、主要8業態中4業態が増収増益、4業態が減収減益と、業態によって業績の明暗が分かれた。本業の“稼ぐ力”を示す営業利益にフォーカスすると、増益となった4業態中の3業態が2ケタ増、しかも対前期比60%以上増の大幅増益を果たしている。その一方、感染拡大を恐れた外出控えや政府による休業要請の影響で大打撃を受けた業態も見られるなど、異常値が続出した20年度決算。各業態・各指標のランキングの変化を見ていく。

特需に沸いたSM、大打撃の百貨店

 小売各社の業績を主要業態別にまとめたのが図表❶だ。

図表❶主要8業態別2020年度業績

図表❶主要8業態別2020年度業績
※1:SM業態は、ヨークベニマル、サミット、阪急オアシスの数値を含む
※2:GMS業態は、イオン九州が2020年9月でマックスバリュ九州およびイオンストア九州と合併したため、19年度業績にマックスバリュ九州を含む。イオン北海道は、20年3月1日でマックスバリュ北海道と合併したため、19年度業績にマックスバリュ北海道分を含む。また、ユニーは19年度が6カ月決算のため除外
※4:CVS業態の営業収益は「営業総収入」を使用
※5:DgS業態では、キリン堂HDが非上場化したため19年度数値から除外。ミアヘルサは、20年度より連結決算に移行したため19年度数値は単独のもの。また、未上場の中部薬品、ウェルパーク、ヤマザワ薬品分を含む
※6:HC業態では、アークランドサカモトの完全子会社となったビバホームについては、19年度の業績は含まず、20年度はアークランドサカモトの業績からビバホーム3カ月ぶんの業績の数値を除いて算出

 増収・営業増益となったのは、食品スーパー(SM)、ドラッグストア(DgS)、ホームセンター(HC)、家電量販店の4業態で、前年度より1業態減少した。

 SMは近年、人件費や原材料費、物流費などの高騰により、減益基調にあったが、2020年度は一転、外出自粛や在宅勤務によって高まった内食需要をがっちりととらえ、売上高・利益を大幅に伸ばした。同様に、近年成長を続けるDgSも、一部企業はインバウンド(訪日外国人観光客)需要の消失などの影響を受けたものの、多くの企業はマスクや消毒用アルコールといった衛生用品や食品の需要増をとらえて業績が好調に推移。業態別業績でも増収・増益を果たしている。HCと家電量販店も、それぞれコロナ禍を起因とするニーズにうまく対応したことで、業績を大きく伸ばした。

 一方、減収・営業減益に沈んだのが、総合スーパー(GMS)とコンビニエンスストア(CVS)、百貨店、アパレル専門店だ。4業態すべて2ケタ以上の営業減益となっており、政府の要請により、長期間の休館を余儀なくされた百貨店は対前年度比140.4%減と壊滅的な打撃を受けている。前年度は増収・営業増益を果たしたCVSも、リモートワークの普及などにより、業績貢献の大きいオフィス立地の店舗が大打撃を受け、減収・営業減益に転じた。GMSとアパレル専門店も外出自粛などの影響が直撃し、業績が大きく落ち込んでいる。

 全体を見ると、8業態中4業態が増収・営業増益、4業態が減収・営業減益と、業態によって業績の明暗がくっきりと分かれていることがわかる。

都内の商業施設に貼られた臨時休業のお知らせ
2020年度決算では、百貨店をはじめ休館や時短営業を実施した業態が大打撃を受けた。写真は20年4月に東京都新宿区で撮影

百貨店勢が後退、営業収益ランキングに変化

 図表❷の上場小売業の営業収益トップ100社のランキングを見ていこう。

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