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アマゾンストアのトップが語る「AIによって新たな小売のフォーマットが生み出される可能性」

松岡 由希子 (フリーランスライター)
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NRF特集

NRF2025初日の締めくくりとして、ワールドワイド・アマゾン・ストアーズ(Worldwide Amazon Stores)のダグ・へリントンCEOが基調講演を行った。アマゾン(Amazon.com)成功の背景について語ったその内容を語り下ろし形式でお届けする。

顧客の期待による進化でイノベーションが起こる

ワールドワイド・アマゾン・ストアーズのダグ・へリントンCEO
ワールドワイド・アマゾン・ストアーズのダグ・へリントンCEO

 私がコンシューマブル(消耗品)事業の立ち上げのためにアマゾン・ドット・コム(Amazon.com、以下アマゾン)にジョインしたのは2005年のことだ。以来、20年にわたってアマゾンで仕事をしてきた。22年6月からは、コンシューマー部門であるワールドワイド・アマゾン・ストアーズ(WorldwideAmazon Stores)のCEO(最高経営責任者)を務めている。

 00年代初頭にドットコムバブルが崩壊した後、インターネット関連事業やウェブ事業の大半が失敗し、多くのEC企業が姿を消したが、アマゾンは成功して生き残った。

 その背景には、アマゾンの共同創業者のジェフ・ベゾス氏が30年前に打ち出したきわめてシンプルな小売戦略があった。価格を下げ、品揃えを増やし、顧客の利便性を高めることに注力するというものだ。「フライホイール」(はずみ車)のように、これらにエネルギーを注ぎ込み続ければ、顧客はもっと買物をしてくれるようになるだろうと考えた。

 われわれはこれらに注力することで、大胆な変化を起こす自信を得、社内外で議論を巻き起こすような取り組みも果敢にすすめた。

 まず、取り扱いカテゴリーを大きく拡充した。創業当初は「世界最大の書店」をビジョンとしていたが、やがてギフトや生活必需品にまで広がった。

 また、

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記事執筆者

松岡 由希子 / フリーランスライター

米国MBA 取得後、スタートアップの支援や経営戦略の立案などの実務経験を経て、2008年、ジャーナリストに転身。食を取り巻く技術革新や次世代ビジネスの動向をグローバルな視点で追う。

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