今なお世界有数の技術を持つ日本 それを破壊する小売業の構造問題とは
無限の可能性をもったRFIDとIoTがセットになると
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同様に、私が定期的に行っているシークレット講演(私は定期的に若手経営者を集め、世界の、そして、アパレル産業の見方を討議している)に参加されたナクシス(https://naxis.net)の中村待朋社長にご招待を受け、そこで、再び度肝を抜かれる技術力に出会った。
本論考執筆の1日前、つまり9月25日のことだ。Amazonの書評では、評価が二分化されている私だが、中には中村社長のように私のダイヤモンド・リテイルメディア・オンラインの論考をスクラップし全社員に回覧している経営者に時々巡り会える幸運な時がある。そんな方々との出会いを大事にし、小さくともうねりを作り、日本の産業界に貢献できればという思いで千駄ヶ谷本社に向かった。
詳細は企業秘密もあり割愛するが、昨今のサステナブル潮流から、さまざまな原材料や廃棄物をリサイクルした付属品、また、独自技術をつかった真空パックによる積載率向上に寄与するための袋など、そこにはアイデアの塊のような商品が山のように積まれていた。
私が最も驚いたのは、Iot (Internet of things すべてのもの、業務がネットで繋がるというコンセプト)とセットで語られるRFID技術である。ご存知のとおりRFIDは、ICタグ情報を非接触で読み取る自動認識技術。私が提唱する「デジタルSPA」の中核をなす技術で、絶対単品管理のためにInlay(インレイ)というアンテナに埋め込まれたチップにさまざまな情報を記憶させ、今まで不可能だった細かな管理を可能たらしめる技術だ。
しかし、このままではRFID技術は、残念ながら在庫管理にしか使われることはないだろう。そこには「商品」×「顧客」の組み合わせという当たり前の発想が、小売側にないからである。
どういうことか?
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