フリマアプリ大手のメルカリは2月20日、丸井グループ傘下の丸井と業務提携した。同社初となる旗艦店を「新宿マルイ本館」(東京都新宿区)に出店するほか、丸井の店舗およびEC(インターネット通販)サイトと、メルカリの各種サービスのデータ連携を図る。
新宿マルイ本館に今春出店する「メルカリステーション」では、メルカリの使い方を学べる「メルカリ教室」を開くほか、出品したい商品を撮影できる専用ブース、メルカリで売れた商品を発送できる無人投函ボックスなどを設置する。
新宿マルイ本館など丸井の数店舗では4月からスマートフォン決済サービス「メルペイ」を導入する。今後は、丸井全店とECサイト「マルイウェブチャネル」にも導入を拡大、メルペイ決済に連動した電子クーポンを発行するなど相互送客を検討する。
また、マルイウェブチャネルとメルカリのデータを連係した新たなサービスも検討する。例えば、利用者がメルカリのアプリで商品を検索した際にマルイウェブチャネルの取り扱い商品を表示したり、マルイウェブチャネルで購入した商品をメルカリの持ち物リストと連携させ、簡単に出品できるようにしたりすることなどを想定する。
メルカリは同日、事業戦略発表会を開催。リアル店舗のメルカリステーションを新宿マルイ本館への出店を皮切りに、21年夏までに全国主要10都市の商業施設に出店する計画を明らかにした。
データ連携についても、丸井だけでなく他の小売業やメーカーに広げる方針。小売業・メーカーの顧客データ(ID)とメルカリのIDを連携させることで、保有する購入履歴などのデータが共有可能になる。メルカリでの購入・検索・閲覧などの行動データを基に、小売業・メーカーが商品提案などを行うことができるようにする。カジュアル衣料専門店のアダストリアやセレクトショップ大手のベイクルーズ、化粧品のECサイト「@cosome」を運営するアイスタイルなどがデータ連携パートナーとなる予定だ。