第105回 SCの営業時間が全店統一でなくなってきた8つの理由

西山 貴仁 (株式会社SC&パートナーズ代表取締役)
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ショッピングセンター(SC)では、長らく営業時間の全館統一を標榜してきた。「朝10時開店、21時閉店」などSC全体の統一が当然であり、それが最適解であると誰もが疑わなかった。しかし、最近、いくつかの要因でそこに風穴が開きつつある。今回は、SCの営業時間の在り方をテーマとする。

「QVB Sydney」

SCのジャパンスタンダード「3原則」

 海外では、テナントごとに営業時間が異なる商業施設に遭遇することが多い。それも開閉店の時間だけでなく、商業施設の営業時間内であるのに「しばらくの時間、閉店します」とドアに掲示し、閉店する店舗が散見される。これについて経営者は、「客の少ない朝や夜間は店を閉めることで、コストを最小限にしたい」と言うが、テナントの営業時間を統一することが原則になっている日本から見ると驚く。しかし、海外ではいたって普通に行われている。

「QVB Sydney」
「Sylvia Park Auckland」内で一時閉店している店舗
「Sylvia Park Auckland」内の店舗で掲げられていた一時閉店を示す札

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記事執筆者

西山 貴仁 / 株式会社SC&パートナーズ 代表取締役

東京急行電鉄(株)に入社後、土地区画整理事業や街づくり、商業施設の開発、運営、リニューアルを手掛ける。2012年(株)東急モールズデベロップメント常務執行役員。201511月独立。現在は、SC企業人材研修、企業インナーブランディング、経営計画策定、百貨店SC化プロジェクト、テナントの出店戦略策定など幅広く活動している。岡山理科大学非常勤講師、小田原市商業戦略推進アドバイザー、SC経営士、宅地建物取引士、(一社)日本SC協会会員、青山学院大学経済学部卒

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