売上1000億円超!ノースフェイスのゴールドウインが自社ブランドを強化する理由

2023/09/21 05:59
小内三奈
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コロナを機に、アウトドアブランドの好調が続いている。ゴールドウイン(東京都/渡辺貴生代表取締役社長)の20233月期連結業績の売上高は、対前期比17.1%増の1150億円。初の1000億円超となった。当期純利益は209億円(同46.2%増)で当期純利益率は18%を超える。今年に入って株価も高値が続き、株式市場からの評価も高い(23825日終値ベースで、時価総額4827億円)。絶大な人気を誇る「ザ・ノース・フェイス」はもちろん、自社ブランドGoldwin(ゴールドウイン)」より環境に配慮した素材にこだわる新プロジェクト「Goldwin 0(ゴールドウイン ゼロ)にも大きな期待と注目が集まる。ゴールドウインの強さとは。今後描くビジョンとは。取締役専務執行役員の森光氏に話を聞いた。

「値段以上の価値があるか」「かっこいいか」にこだわる

長野県白馬村のノースフェイス外観
長野県白馬村のノースフェイス外観

 ゴールドウインは、自社ブランドである「Goldwin」のほか、「ザ・ノース・フェイス(以下「ノースフェイス」)「ヘリーハンセン」「エレッセ」「カンタベリー」といった人気ブランドの商標権をもち、日本独自の商品を製造、販売しているスポーツアパレルメーカーである。

 売上が伸びているのは、コロナ以降、これまでアウトドアに縁がなかった人がキャンプをはじめたり、アウトドアでのレジャーを楽しむようになったことが大きい。

 取締役専務執行役員の森光氏によると、「好調な売上を牽引しているのはノースフェイス。アパレルが安定して支持を得ているが、キャンプブームが続きテントをはじめキャンプグッズの売上が好調で、冬のウィンターブーツも人気。幅広いカテゴリーの商品を購入いただいている」

 さらに、市場からの評価については「コロナを機により多くの人がスポーツに親しむようになった背景を受け、ブランド力があって今後も順調に成長していくだろうとの予測があるからだろう」と話す。

 ノースフェイスの原宿、渋谷エリアを中心とした大都市店舗では、全体の売上に対してインバウンド客が占める割合が高い。昨年秋からインバウンド客が戻ってきたことも売上が伸びた要因の一つだ。

「日本独自に開発、生産しているので、海外からのお客さまは、日本製品ならではのディテール部分のこだわりを高く評価して購入している」とのことだ。

 アウトドア志向の強まり、インバウンドの回復が大きな追い風となっているものの、ノースフェイスをはじめゴールドウインが取り扱うブランドの強さはどこにあるのか。

 「長年ものづくりの会社としてやってきているので、買ってくれたお客さまの期待を裏切らない製品であることが強みだと思っている。私たちが製品開発で一番に考えるのは、値段よりも良い価値を提供できるか。また、ブランドの価値として一番に考えるのは、平たく言うと、そのブランドがかっこいいか。これが重要だと考えている」

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