利用してわかった!セブン&アイ、新・店頭受け取りECサービスの魅力と改善すべき点!
セブン&アイ・ホールディングス(東京都/井阪隆一社長:以下、セブン&アイHD)が今年8月にオープンし話題となった新業態の都市型食品スーパー「コンフォートマーケット中延店」(東京都品川区:以下、コンフォートマーケット)。ここで、同社が新たなチャレンジとして実施しているのが、店頭受け取りECの「FOODロッカーサービス」だ。実際に使用し、使い勝手などをレポートする。
未来の業態開発のための
実験的サービスとは!?
コンフォートマーケットは、セブン&アイHDが、傘下に食品スーパーを展開する企業をすでに複数擁しているにもかかわらず、わざわざ新会社を設立し開業したことでも注目を集めた。この理由について同社は「まったく新しい発想でこれからの消費者ニーズに対応できる店を創造するため」と説明。同店での実験をもとに新たな業態開発を進めるとともに、成功事例はグループ各社に波及させる計画だ。
そんな同店で注目を集めた取り組みの1つが「FOODロッカーサービス」である。専用アプリで注文、決済すると、店舗で従業員が注文品をピッキングしてくれ、利用者は店内に設置された専用ロッカーで商品を受け取れるというものだ。
取り扱い品目は生鮮3品、加工食品、日配、酒類などで、専用ロッカーは冷蔵のみの対応のため冷凍食品は扱っていない。注文は前日の22:00から、当日の18:59まで可能。受け取り時間は、注文から2時間以降で、14:00から閉店の22:00までの2時間枠で設定できる。
作りたいメニューの
材料をまとめて注文
一体どのようなサービスなのか。論より証拠。実際に利用してみた。
専用アプリをダウンロードすると、トップ画面上に「レシピ」「商品」という2つの項目が標示される。同サービスはこの2つの軸で商品を選べるのが特徴だ。
「商品」については、購入したい商品を1品ずつ購入カートに入れていく一般的な方法をと言える。一方の「レシピ」については、アプリ上にさまざまな料理のレシピが掲載されており、選択したメニューに必要な材料がまとめて購入できるようになっている。
トップ画面には、旬の食材を使ったおすすめメニューが並ぶほか、「人気のレシピタグ」というコンテンツでは、「電子レンジのみ」「10分」「昼ごはん」などの10個ほどの項目からメニューが選べる。多いものでは1つの項目で100を超えるレシピを用意しており、メニュー提案に力を入れている。
メニュー提案機能も搭載
さらに「おすすめレシピ診断」という機能もある。①作りたい料理、②ジャンル、③調理時間の目安、④こだわりポイントの4つの質問に回答していくと、自身に条件に合ったメニューを4つに絞って提案してくれるというものだ。メニュー数が多いと選びきれないという人にとって便利な機能だろう。
こうして提案されるレシピが気に入れば、「レシピを材料リストに入れる」を選択する。すると「材料リスト」に必要な食材と調味料が追加される。材料は2人前分で設定されているため、必要分に応じて「+」「-」ボタンでその量を調節できる。
一方の調味料は、すでに家庭にある場合が多いからだろう。数量はゼロになっており、必要な場合だけ「+」を押す。こうしてすべての食材、調味料の数量が設定できたら「選択した商品をカートに入れる」を押して購入商品のリストに入れるという仕組みだ。