今中期3ヵ年計画「Change-i」策定し収益構造の改革行う=イズミヤ 坂田俊博 社長

聞き手:千田 直哉 (株式会社ダイヤモンド・リテイルメディア編集局 局長)
構成:阿部 幸治 (ダイヤモンド・チェーンストア編集長)
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──まるとく市場の直近の状況はいかがですか?

坂田 食品スーパー(SM)は、どんどん小商圏になっていますが、それでも既存店売上高対前期比でプラスとなっています。その中でもとくに、まるとく市場は好調です。既存2店舗はこの3~5月でも同10%増ぐらいの高い伸びを示しています。

 今期に入ってからは、既存のSM4店舗をまるとく市場に転換しました。近隣に競合店がある1店舗は苦戦していますが、あとの3店舗は計画に近い数 字を挙げています。今年中にまるとく市場をあと4店舗オープンさせる予定で、内訳は居抜き出店が3店舗、新店が1店舗になります。新規にまるとく市場を出 店するのは初めての試みで、実験的な位置づけです。業態転換や居抜き出店だけではなく、出店の機会拡大を探ろうということです。

──まるとく市場は、低い経費率でコントロールできているようですね。

坂田 まるとく市場は、出店コストが低くて済むため、これまでの店舗の平均的なコスト構造としては、売上高販管費率が15%ぐらいに収まっています。これに本部費を入れて18%という水準です。今までのところ、まるとく市場はまずまず順調にきていると認識しています。競争力においても、経費率が低いため、商品を低価格で売ることができるというのが1つの武器になっています。この厳しい環境下で、時代に適合した強さを持っています。

売場面積2000坪のフード&ドラッグ新業態展開へ

──さて、イズミヤの次代を担う優秀な人材を、どのように育成していこうと考えていますか?

坂田 中国事業やネットスーパー事業など、新規事業にどんどんチャレンジさせていくことが1つの方策となるのではないでしょうか。

また、今後はグループ会社への出向も従来のように50歳を超えてからではなく、もっと若いうちに行って経営を勉強してもらって本体に帰ってきてもらえるようにしていきたい。具体的な制度や仕組みはこれから検討していきます。

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聞き手

千田 直哉 / 株式会社ダイヤモンド・リテイルメディア 編集局 局長

東京都生まれ。1992年ダイヤモンド・フリードマン社(現:ダイヤモンド・リテイルメディア)入社。『チェーンストアエイジ』誌編集記者、『ゼネラルマーチャンダイザー』誌副編集長、『ダイヤモンド ホームセンター』誌編集長を経て、2008年、『チェーンストアエイジ』誌編集長就任。2015年、『ダイヤモンド・ドラッグストア』誌編集長(兼任)就任。2016年、編集局局長就任(現任)。現在に至る。
※2015年4月、『チェーンストアエイジ』誌は『ダイヤモンド・チェーンストア』誌に誌名を変更。

構成

阿部 幸治 / ダイヤモンド・チェーンストア編集長

マーケティング会社で商品リニューアルプランを担当後、現ダイヤモンド・リテイルメディア入社。2011年よりダイヤモンド・ホームセンター編集長。18年よりダイヤモンド・チェーンストア編集長(現任)。19年よりダイヤモンド・チェーンストアオンライン編集長を兼務。マーケティング、海外情報、業態別の戦略等に精通。座右の銘は「初めて見た小売店は、取材依頼する」。マサチューセッツ州立大学経営管理修士(MBA)。趣味はNBA鑑賞と筋トレ

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