急成長続く、アダストリアのEC戦略 エンターテインメント・コミュニティ構想とは

取材・文:松岡 由希子 (フリーランスライター)
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ECの世界観を表現したリアル店舗を出店

ドットエスティ 八戸ピアドゥ店
現在全国に5店舗を展開するドットエスティストア。(写真は「ドットエスティ 八戸ピアドゥ店」)

 店舗はECにとって重要なメディアだ。21年5月にはアダストリアの30以上のブランドを扱う直営EC「ドットエスティ」の世界観を表現したOMO型店舗「ドットエスティストア」の第一号店「ドットエスティ ららぽーとTOKYOBAY店」(千葉県船橋市)を開業。22年6月時点で5店舗を運営し、近い将来、ニーズを見ながら2ケタ規模にまで拡大させる計画だ。

 「ドットエスティストア」は新たな店舗のあり方を模索する実験の場でもある。BOPIS(店舗受取サービス)など、会員向けサービスの利用率は「ドットエスティストア」のほうがほかの既存店よりも利用率が高い傾向がある。田中氏は「店舗の強みを生かしたサービスは今後さらに拡充したい。まずは『ドットエスティストア』でテストマーケティングを実施し、効果を検証したうえで、各ブランドに展開していく」など実験の場としても活用できると語る。

 デジタルやECの活用によって、ユーザーへのアプローチは進化している。予約販売の増加がその一例だ。発売前にECサイトの「ドットエスティ」やSNSで新商品の情報を発信することで「欲しい商品は先に買う」という購買行動が広がり、ECでの予約受注金額、予約受注率はいずれも右肩上がりに伸びている。

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取材・文

松岡 由希子 / フリーランスライター

米国MBA 取得後、スタートアップの支援や経営戦略の立案などの実務経験を経て、2008年、ジャーナリストに転身。食を取り巻く技術革新や次世代ビジネスの動向をグローバルな視点で追う。

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