購買行動データを正しく理解しよう

桂 幸一郎(エイトハンドレッド)
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データ分析のイメージ
購買行動データで重要な点は、「『購買者』(ショッパーというほうが一般的になりつつあります)は常に『消費者』とは少しズレがあることを理解したうえでデータを扱うべき」ということです。(i-stock/lemono)

 前回までは「店頭販売データ」のお話をしました。今回からはしばらく「購買行動データ」についてお話しします。

 店頭販売データと何が違うの? と言われそうですが、この2つは少し異なります。店頭販売データは、何が、いつ、いくらで、どこで売れたかの事実を集めたデータですが、購買行動データは、誰が、何を、いつ、いくらで、どこで買ったかがわかるデータ、つまり「誰が」ということがわかるのがキモです。

 元のデータには本当に個人情報が入っていますが、このデータを分析用に使うときには個人が特定されないように統計化されているので「誰が」の部分はたとえば「20代の男性が」ということになります。

 購買行動データはとくにこの20年の間に急激に発展、普及してきました。「誰」というデータがつくだけで処理するデータが膨大になるのですが、技術の進歩によって集計の速度を含めた使い勝手が改善し、さらに深くビジネスを理解するニーズも高まってきたことが背景にあるでしょう。

「購買と消費にはズレがある!!」

 購買行動データで重要な点は、「『購買者』(ショッパーというほうが一般的になりつつあります)は常に『消費者』とは少しズレがあることを理解したうえでデータを扱うべき」ということです。

 たとえば、

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