キーワードは結集・集中・集約 全体最適化をめざすCGCグループの2022年度の戦略とは

松尾 友幸 (ダイヤモンド・チェーンストア 記者)
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冊子掲載のレシピとの連動を強化

 「集中」では、まずプライベートブランド(PB)の強化に取り組む。これまで実施してきた、加盟店での取り扱いの定番化をめざす「PB450」は、さらに対象商品を増やして「PB500」として積極的に売場での展開を図る。生鮮食品や加工食品で、1品当たりの売上10~30億円規模の商品を育成したい考えだ。また、定期的な競合店調査の結果を基に、チルド焼売や全粒粉ビスケットなど、欠落しているカテゴリーの商品開発にも取り組む。

 「PB500」の対象商品では、毎日同じ価格で提供するEDLP(エブリデー・ロー・プライス)をめざし、コンテナや10トン車、パレット単位での納品を推進することで生産性の改善に取り組む。21年はすでに80SKUでこの取り組みを実施しており、22年もさらに対応商品を拡大する方針だ。

 商品政策(MD)では、コロナ禍で伸長した内食需要を定着させるべく、基礎調味料の強化を継続。加盟店で配布している冊子「ふれ愛交差点」掲載のレシピと連動し、生鮮食品と基礎調味料を組み合わせたメニュー提案にも力を入れる。また、優良産地の生鮮素材を活用した加工食品、派生品の開発にも取り組む。そのほか、コロナ禍で伸長している健康志向に対応したオーガニック商品の開発や、時短ニーズに対応した冷凍食品のラインアップも拡充する。

CGC加盟店で配布している「ふれ愛交差点」
「ふれ愛交差点」には全国134万人の読者がいるという

 

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記事執筆者

松尾 友幸 / ダイヤモンド・チェーンストア 記者

1992年1月、福岡県久留米市生まれ。翻訳会社勤務を経て、2019年4月、株式会社ダイヤモンド・リテイルメディア入社。流通・小売の専門誌「ダイヤモンド・チェーンストア」編集部に所属。主に食品スーパーや総合スーパー、ディスカウントストアなど食品小売業の記者・編集者として記事の執筆・編集に携わる。趣味は旅行で、コロナ前は国内外問わずさまざまな場所を訪れている。学生時代はイタリア・トリノに約1年間留学していた。最近は体重の増加が気になっているが、運動する気にはなかなかなれない。

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