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伊藤忠、自動発注システムのシノプスと提携、食品ロス削減

伊藤忠とシノプスのロゴ
両社は合弁会社の設立についても検討する

 伊藤忠商事は1月20日、小売業向けに自動発注システムを提供するシノプス(大阪市)と業務提携したと発表した。両社で協業し、食品ロスの削減や食品流通の効率化に取り組む。

 シノプスは、小売業の販売データを活用した需要予測値をもとにした、自動発注や在庫最適化のシステムを提供している。自動発注の分野では、主なターゲットである売上高400億円以上の小売業で17%、食品スーパーでは30%以上の市場シェアを持つという。

 伊藤忠はシノプスとの協業により、小売業の需要情報を卸・メーカーに還流することで、需要に基づいて生産・流通させる食品デマンドチェーンの構築を目指す。具体的には、小売業の需要予測、発注・在庫情報などを物流センターやメーカーにつなげるシステム「デマンドチェーンマネジメント(DCM)プラットフォーム」の構築に取り組む。

 また、DCMプラットフォームを活用した店舗配送、メーカー物流の効率化を支援する。両社は合弁会社の設立についても検討する。

 両社では、食品デマンドチェーンの構築によって、生産・流通過程における食品ロスの削減や物流業界における労働力不足といった社会課題の解決に貢献することを目指すとしている。