【ドイツ最大HC】OBI創業者の提言「マルチチャネルで新たなビジネスモデルを構築せよ」
現在のHCのコンセプトはもう古い。新しいビジネスモデルが必要だ――。
ドイツ最大のHCであるOBIの創業者、マンフレッド・マウス氏はドイツのケルンで開催された国際ハードウエアショウでこう提言した。
マウス氏は、技術の進歩がHCのあり方に大きな影響を与えることは間違いないと語る。
「これからはマルチチャネルの時代だ。お客はインターネットにつながったモバイルを手に来店し、価格を含め、店舗の商品とネットの商品を比較する。実物の写真を撮って、自宅にいる奥さんに『これにしようか』と相談することもできる。これはまさに、小売業に大きな変革が起きていることを意味する。われわれはじっくりと腰を据えて、今後のHCのあり方を模索しなければならない」。
そしてマウス氏のもうひとつの論点は店舗規模にも及ぶ。
「1万5000㎡は現在のHCにとって適性規模なのか。あるいは、より小さい店舗でインターネットと連動することはできないか」。
また米国小売業については、商品政策(MD)マジックが失われつつあると発言。「以前は米国のMDにいつも感心したものだが、現在はヨーロッパの専門店の方が、商品の見せ方についてのノウハウに優れていると感じる」と批判した。