7月訪日客、329万人=今年2000万人突破、過去最速
日本政府観光局が21日発表した7月の訪日外国人数(推計値)は、前年同月比41.9%増の329万2500人だった。コロナ禍前の2019年7月との比較では、10.1%増。今年に入ってからの累計は2106万人と、同じ時期での過去最高だった19年(1962万人)を上回り、2000万人の大台を最速で突破した。
日本旅行への追い風となる円安傾向が続く中、夏の学校休暇に合わせた訪日需要が高まり、6月に続き単月として過去最高を更新した。訪日客数が単月で300万人を超えるのは5カ月連続。記者会見した秡川直也観光庁長官は「引き続き成長軌道に乗っている」と手応えを示した。
国・地域別では、中国が147.8%増の77万6500人と、22年10月に水際対策が大幅に緩和されて以降で初めてトップとなった。地方路線を含めた増便に加え、夏季休暇シーズンに入り大きく伸びた。韓国が75万7700人と続き、7月として過去最高を記録。このほか、台湾(57万1700人)、香港(27万9100人)、米国(25万1200人)が多かった。
一方、7月に海外に出国した日本人数は、前年同月比17.6%増の104万8800人。ただ、19年7月のコロナ禍前と比べると36.8%減と、円安や海外の物価高の影響で回復が遅れている。