求人1.23倍、3カ月連続低下=失業率は2.5%―6月
厚生労働省が30日発表した6月の有効求人倍率(季節調整値)は、前月比0.01ポイント低下の1.23倍と3カ月連続で低下した。物価高による家計圧迫などを背景に求職者数が増えた一方、コスト増で求人が手控えられ倍率低下につながった。総務省が同日発表した6月の労働力調査によると、完全失業率(同)は0.1ポイント低下の2.5%と5カ月ぶりに改善した。
有効求人倍率は、ハローワークで仕事を探す求職者1人に対し何人分の求人があるかを示す。有効求人数は0.1%減った一方、有効求職者数が0.6%増えた。厚労省によると、高齢者の求職者数が増えており、「物価高で年金収入だけでは生活費を補えない」との声が寄せられている。
景気の先行指標とされる6月の新規求人数は、原数値ベースで前年同月比9.4%減少した。原材料費や光熱費の上昇を背景に、製造業や建設業で求人を控える動きが続いている。
都道府県別の有効求人倍率(季節調整値)は、就業地別で福井県の1.85倍が最も高く、大阪府の1.02倍が最も低かった。
完全失業率は、完全失業者数を労働力人口で割って算出する。完全失業者数は前月比6万人減の176万人だった。就業者数は6786万人と25万人増加した。