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近鉄百、ドラッグ店を拡大=来春にも2店舗開業へ―梶間社長

インタビューに答える近鉄百貨店の梶間隆弘社長
〔写真説明〕インタビューに答える近鉄百貨店の梶間隆弘社長=19日、大阪市(時事通信社)

 5月に就任した近鉄百貨店の梶間隆弘社長は30日までに時事通信のインタビューに応じた。同社の百貨店3店内で運営中のドラッグストアについて「重要なコンテンツ。出店を加速していきたい」と強調。来年春をめどに新たに2店を開業する計画を明らかにした。

 同社は百貨店に次ぐ収益源としてフランチャイズ(FC)事業に注力。薬局チェーン大手コクミン(大阪市)と契約し、「コクミンドラッグ」を展開している。梶間氏は「思っていた以上に顧客の評判がいい」と指摘。定年後の再雇用を望む従業員に登録販売者の資格取得を促すなど、店舗数拡大に向け人材育成に力を入れる考えを示した。 

 FC事業ではこのほか、高級スーパー「成城石井」も11店展開している。現在は自社の百貨店や商業施設の中に店を構えるが、今後は「近鉄沿線への出店を考えていきたい」と語った。

 一方、百貨店事業は、あべのハルカス近鉄本店(大阪市)以外の9店を複合商業施設に転換する方針。梶間氏はこれらの店について「百貨店として培ってきたノウハウ、強みは絶対残し続けないといけない」と述べ、スイーツや総菜などの食品分野は維持・強化しつつ、上層階に大型専門店や公共施設などを誘致する意向を示した。