マヨネーズ市場、コロナ禍の内食率増加で需要は安定的に拡大
2020年は新型コロナウイルス感染症の影響で内食率が高まり、マヨネーズ市場は好調に推移。レギュラータイプのほか、健康意識の変化により健康訴求型マヨネーズのニーズも高まっている。21年も引き続き、さらなる需要拡大が期待されている。
調理メニューの広がりで使用量がアップ
全国マヨネーズ・ドレッシング類協会によると、2020年のマヨネーズの生産量は21万7379トンで、対前年比3.5%減となった。これは新型コロナウイルス感染症拡大に伴い、外出自粛や時短営業などの影響で飲食店やホテルなどの業務用の需要が大きく減少したことが要因だ。
業務用が落ち込んだ一方で、家庭用は家庭での調理機会の増加で好調に推移。KSP-POSデータによると、マヨネーズの期間通算(2020年3月~21年2月)の金額PIは4220円で対前年同期比7.5%増。緊急事態宣言が発出された20年4月は4822円で同17.5%増、解除後も堅調に推移している。
マヨネーズはこれまでサラダでの使用が中心だったが、ここ数年はお好み焼きやパンのほか、焼き物、炒め物などにも使用され、マヨネーズを使った調理メニューが広がっている。これはキユーピーがマヨネーズを油の代わりに調理に使うことで、料理にコクやうま味を加える「マヨソテー」提案などを行ってきたことが大きい。さらに同社では、自宅で簡単に調理をしたい人に向けて、マヨネーズを使った「焼きメニュー」を提案。マヨネーズを焼くことでうま味とコクがアップすることを科学的に証明しており、マスコミでも取り上げられ話題となった。この春は、調味料や食材を合わせてつくる100種類の「合わせマヨ」を提案。特設サイトや店頭販促物で紹介し、マヨネーズの食べ方を広げていく。
味の素では「ピュアセレクト®マヨネーズ」のテレビCMで「こがしマヨたまトースト」を提案。WEBでは「ホットプレートメニュー」などを訴求している。
マヨネーズは家庭にしっかり定着している調味料であり、使用シーンや食べ方を広げていくことが使用量アップにつながりそうだ。
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