ソフトバンク、宮川副社長が社長に 孫氏は「創業者取締役」
[東京 26日 ロイター] – ソフトバンクは26日、宮川潤一副社長兼CTOが社長に就任する人事を発表した。LINEと同社子会社Zホールディングスの経営統合でグループの体制が変わる21年春を経営陣の交代の最適なタイミングと判断した。宮内謙社長兼CEOは代表権のある会長に就き、孫正義取締役会長は創業者取締役となる。
宮川氏が社長執行役員兼CEOとして経営をリードする。宮内氏は代表取締役会長として宮川氏をサポートし、グループ全体を統括する。
同社は宮内氏が15年に社長に就任してからスマートフォン契約件数を伸ばし、通信事業を成長させてきた。足元では、グループ会社の連携を通じて人工知能(AI)やIoT(モノのインターネット)、フィンテックなどの最先端テクノロジーを活用した非通信の分野に力を入れている。
テクノロジー領域の統括責任者を務めてきた宮川氏は、先端テクノロジーへの知見と事業運営能力が評価され、後継者に指名された。
同社は「上場企業として持続的な成長を実現するために、適切な時期に経営層の世代交代を図り、現在の経営体制が持つ強みを受け継いでいく必要がある」と説明している。指名委員会で、約2年前に後継者の要件定義などの検討が開始され、20年春ごろから本格的な審議を重ねてきたという。