中小小売でも大企業に勝てる! 「ユニット・コントロール技術」

佐々木 桂一(リテイリングワークス)
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ユニット・コントロール技術とは

 約30年前、日本リテイリングセンターの故・渥美俊一先生が、当時私の勤務先の店舗を視察し「商品構成がひどい」ことを指摘した。そのうえで、渥美先生は「どんなに商品構成がひどくても、ユニット・コントロールを行えば(顧客にとっても、小売業側にとっても)よい売場になる」と指導してくれた。

 私はそのアドバイスに従い、数量で基準を明確化し、品目別収益管理を進めることで、「自店で扱う売価の上限の決定」「商品のカット基準の明確化」を進めた。その結果、赤字企業から「高収益企業」へと変貌、数年後には株式上場も達成できた。

 ユニット・コントロール技術は、在庫管理を含む小売業における重要な概念であり、当該技術は商品の効率的な流通と利益最大化に寄与するものだ。売上を左右する要因は、「商品構成」「売価」「セールスプロモーション(POP広告、販売方法、支払い方法、カラーコントロール、照明、陳列順序など)」であり、なかでも長期的な人気を得るためには「商品構成」が最も重要だ。

商品棚
ユニット・コントロール技術は、商品の効率的な流通と利益最大化に寄与する(Dan Dalton/iStock)

 ここで「商品構成」とは、「品目」と「陳列量」の組み合わせを意味する。商品構成を決めるためには、

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