キッチンカー、被災地で始動=外食業界が牛丼・カレー提供―能登地震

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能登半島地震の被災地に派遣された牛丼チェーン「すき家」のキッチンカーによる支援の様子
〔写真説明〕能登半島地震の被災地に派遣された牛丼チェーン「すき家」のキッチンカーによる支援の様子=11日、石川県七尾市立山王小学校(ゼンショーホールディングス提供)

 能登半島地震の被災地で、長引く避難所生活のストレスを少しでも和らげようと、外食チェーンなどがキッチンカーで温かい食事を無償提供する支援活動に乗り出した。機動性の高いキッチンカーによる支援は、2011年の東日本大震災や16年の熊本地震でも実績がある。各企業は、受け入れ先の自治体の要望や道路の復旧状況などを踏まえ、派遣先を広げたい考えだ。

 外食業界団体の日本フードサービス協会(東京)は、キッチンカーの派遣が可能な加盟企業10社程度をリストアップ。これを基に、農林水産省が被災自治体との調整に入った。坂本哲志農水相は12日の記者会見で「被災地から温かい食事を求める声が数多く寄せられている」と語った。

 これに先駆け、牛丼チェーン「すき家」を運営するゼンショーホールディングスは11日、キッチンカーで牛丼の提供を始めた。20日まで石川県七尾市の避難所10カ所程度を回る予定だ。

 日清食品も12日と14日に同市の避難所へ給湯機能付きのキッチンカーを派遣し、栄養バランスに配慮した「完全メシ」シリーズのカレーなどを提供する。

 一方、外食チェーンを展開するコロワイドは牛丼やカレー、豚汁などのほか、高齢者向けの食事の炊き出しを始めた。既に9、10日に石川県志賀町で実施。11日に七尾市へ場所を移し、15日まで続ける。

 コロワイドは滋賀県の拠点で一次加工した食材を用意し、金沢市郊外の店舗に集めたガスボンベなどの器具とともに現地へ搬送して調理する。受け入れ先に負担がかからない支援を心掛けているという。 

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