とれたてのカニが2時間で届く、中国ライブコマース×フードデリバリーの新旋風
中国では近年、ライブコマースが重要な小売チャネルの1つとしてすっかり定着している。2020年実績で、社会消費品小売総額(個人消費)に対するEC割合は30.1%、そのうちライブコマース経由の消費額が10.6%を占めている。調査会社iResearchの予測によると、23年には個人消費の41.6%がEC経由となり、ライブコマースはそのうちの24.3%を占めるようになるという。個人消費全体の10.1%がライブコマースになる計算だ。
一方、中国国外でもライブコマースは行われているが、なかなか定着していない感がある。なぜ中国ではライブコマースがこれほどまでに受け入れられるのだろうか。
生鮮品も低コストでライブコマース販売!
1つは、ECサイトでの販売価格の半値以下にもなる大幅割引が行われることが大きい。ライブコマースのプラットフォームでは、販売実績の大きな販売業者に対して報奨金を支払うため、彼らはこれを目当てに大幅な割引を仕掛ける。また、安さは当然新規顧客の開拓にも効果的であり、顧客が増えればその後のマーケティング活動にも有用だ。
もう1つは、“新しい発想”のライブコマースが次から次に登場することだ。
たとえば山東省済南市の「魯海于家海鮮」(ルーハイユージャー)は、
チャイナ&アジアトレンド の新着記事
-
2024/07/05
中国でサイゼリヤが絶好調の理由と追いかけるピザハットの戦略 -
2024/06/07
中国、不況反映の消費トレンド「平替」で伸びるブランド、沈むブランド -
2024/04/19
チケット販売、割引クーポンとも連動!アリババ、地図アプリ黒字化戦略とは -
2024/03/21
好調のはずなのに アリババ、フーマフレッシュ売却報道の真因 -
2024/02/19
会員制倉庫ビジネスの本質は商売で儲ける必要がないトラフィックビジネスである理由とは -
2024/01/20
クレカは登録不要!モバイルオーダーを飛躍的に増やすアプリの設計手法とは
この連載の一覧はこちら [43記事]
![チャイナ&アジアトレンド](https://diamond-rm.imgix.net/wp-content/uploads/2023/10/fe72aa435bea6f9f07d90bee23687f05.jpg?auto=format%2Ccompress&ixlib=php-3.3.0&s=fac8745a3f2e10b2387e3fe80408ba64)
関連記事ランキング
- 2024-06-16コロナ後も堅調! ミールキットのパイオニア、ヨシケイの現在地
- 2022-05-05冷凍弁当宅配の「ナッシュ」がコロナ禍で販売数を8倍に伸ばした方法
- 2021-02-17混戦!フードデリバリー 「出前館」藤井英雄社長が語る次なる戦略 プロダクト強化と地方拡大とは?
- 2022-08-26オイシックス、食の社会課題解決と収益性向上を図るサステナブルリテール戦略とは
- 2022-09-05店数100店超え、新業態にも挑戦、グロサリー専門店「北野エース」の戦略とは?
- 2022-09-07伸長し続けているロカボ市場。さらなる拡大のための訴求やねらい目のカテゴリーは?
- 2020-02-14生協の最新物流センターがすごかった! テスコ同様のシステム導入で高い生産性を実現
- 2020-08-26ローソン、ウーバーイーツの対応店舗が1000店舗突破、客単価は1312円
- 2020-10-13米クローガーが店内に「ゴーストキッチン」、新興企業と組んで食事宅配
- 2020-12-18活況のフードデリバリー市場に北欧から現れた刺客・Wolt(ウォルト)の深謀