リアルタイムのデータ活用で未来店舗を創造する

2020/12/18 12:20
ダイヤモンド・リテイルメディア 流通マーケティング局

ニューノーマル時代に求められるデジタル変革の最新手法とは

新型コロナウイルスの世界的な感染拡大で、人々の生活様式が大きく変化している。小売店でのデジタル化が遅れていた日本でも、ニューノーマル(新常態)に直面する中で、流通業は戦略の再構築が求められている。顧客の購買行動も変化する中で今後、キャッシュレス決済やセルフレジ等の店舗の変革だけではなく、ネット販売への対応も必要になってくる。激変する市場環境にどのように対応していけばよいのだろうか。その課題と解決を導くデジタル変革の最新手法について考察する。

AIを活用したデータ分析、サプライチェーンの効率化が課題に

 新型コロナは、年末・クリスマスシーズンを前に世界的に第3波が到来。欧米では流通業の店舗が活気づく11月最終週の感謝祭翌日の金曜日、いわゆるブラックフライデーでは、ネット経由の売上が例年以上に拡大した。米国の大手流通業のウォルマートやクローガーでは、ECで購入した商品を店舗で受け取れる「BOPIS(Buy Online Pick-up In Store)」
を拡大するなど、利便性を高めて顧客体験価値向上に向けた取り組みを強化して対応している。こうした海外の取り組みは日本国内にも見られ、大手流通業のイオンではBOPISの取り扱い店舗を急速に拡大している。

ニューノーマルの時代が続いていく中、流通業の戦略は感染予防の観点だけでなく、顧客満足度の向上や、事業の継続・拡大の観点からもデジタル変革が成長のカギとなる。デジタル変革の領域は多岐にわたるが、特に「オンラインと店舗の両方での顧客体験強化」「サプライチェーンの最適化」が大きなテーマとなる。
今後、感染症や災害等の不測の事態で発生した、サプライチェーンの混乱による店頭在庫不足による欠品の解消や在庫適正化、店舗オペレーションの安定化、消費者行動の変化への迅速な対応が求められてこよう。 

従来の需要予測モデルが通用しないために発生する欠品の問題や適正在庫、最適発注の課題を解決するためには、不測の事態をいち早くデータで把握して、予測・分析するためのAI活用が必要になる。従来の需要予測モデルが適用できない急激な需要変動に対して、店頭から収集したデータを活用して柔軟に対応できるサプライチェーンの効率化も重要になる。
現場でのスピーディーなデータ分析・活用が競争優位の戦略になるため、リアルタイムPOSや店舗内に設置された各種IoTデバイス、在庫管理に必要な端末、店舗内の来店客の購買行動の把握や分析に使用するAIカメラから得られる各種のデータ分析にもAIの活用が有効になる。店内の販促では、AIカメラと顧客データを連携させ、パーソナライズされたクーポンをリアルタイム配信するなど、顧客体験の向上に向けた取り組みも求められてくる。

従来は、これらのデータはすべて、クラウド上でのAIを用いた処理や分析が行われると考えられていたが、店舗での各種デバイスやセンサーから送られてくるデータは飛躍的に増加していることから、処理の遅延が問題になってきた。そのため、データの生成場所やデータの利用者に近いところでコンピューター処理を行うエッジコンピューティングが、迅速な処理とデータ活用のために重要になりつつある。

今回のコロナ禍のように予測が難しい変化に対応するためには、販売動向や顧客の購買行動の変化を店舗拠点など現場に近いところで察知して、スピーディーな対応を可能とするエッジコンピューティングの活用がここにきて注目を集めている。

シュナイダーエレクトリック

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