博報堂が「リテールメディアONE™」開設 ウォルマートも行う「統合型」とは

兵藤 雄之、ダイヤモンド・チェーンストア編集部 (株式会社ダイヤモンド・リテイルメディア)
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博報堂をはじめとする博報堂DYグループ12社横断の戦略組織「ショッパーマーケティング・イニシアティブⓇ」は4月10日、リテールメディアに特化したワンストップ統合窓口「リテールメディアONE™」を開設した。複数のリテールメディアを横断した広告運用を通じて、消費者への高いリーチを実現するのが目的。リテールメディアの市場規模拡大と市場成立に向けて、小売業が今考えるべきこととは何か。

リテールメディア市場拡大に必要なことは

リテールメディア イメージ
リテールメディアの市場規模拡大と市場成立に向けて、小売業が今考えるべきこととは何か。(i-stock/ipopba)

 小売業の新たな収益源として、リテールメディアが注目されている。リテールメディアとは、ECサイトのオンライン広告やアプリ、店舗のサイネージ広告などの小売業が提供する広告媒体を指す。

 米ウォルマート(Walmart)のリテールメディア事業(ウォルマート・コネクト)の成功から、日本の小売業でも「儲かりそうだ」と期待感が先行している状況。一方で、日本版リテールメディア市場を立ち上げるためには、単に自社(小売業)のリテールメディアへの出稿を促すだけではなく、出稿主である「メーカーのニーズ」に応えていくことが必要だ。

 「メーカーのニーズ」とは、マス広告から店頭までが一気通貫されたマーケティングプロモーションを行いたいというものだ。あくまでもその一部分としてのリテールメディアに注目している。ところが、リテールメディアが林立し、統合されたプラットフォームがない現状では、適切なマーケティングの打ち手の場としてリテールメディアが機能しにくい。また「宣伝・マーケティング予算はナショナルキャンペーンが前提で、個別の流通メニューに対して広告出稿できない」メーカーも少なくない。

 このままでは、小売業向けの流通対策費を原資とするまま、リベートからリテールメディアへと科目が付け替えられるだけの可能性もあるわけだ。

 こうした中、「市場活性化のためには、

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記事執筆者

ダイヤモンド・チェーンストア編集部 / 株式会社ダイヤモンド・リテイルメディア

ダイヤモンド・チェーンストア編集部は、業界をリードする提案型編集方針を掲げ、小売業の未来を読者と共に創造します。私たちは単なるニュース伝達に留まらず、革新的なビジネスモデルやトレンドを積極的に取り上げ、業界全体に先駆けて解説することを使命としています。毎号、経営のトップランナーへの深掘りインタビューを通じて、その思考や戦略を読者に紹介します。新しくオープンする店舗やリニューアルされた店舗の最新情報を、速報性と詳細な分析で提供し、読者が他では得られない洞察を手に入れられるよう努めています。私たちの鋭い市場分析と、現場の細部にわたる観察を通じて、注目すべき店舗運営の秘訣を明らかにします。

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