漬物・キムチ市場、中高年層が買い支えるカテゴリーメニュー提案で若年層にもアピール

文:石山 真紀(フリーライター・売場研究家)
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漬物カテゴリーとキムチカテゴリーの金額PIおよび金額PI対前年推移

メニュー提案や季節感の演出で若年層の興味をひく売場へ

 漬物というとご飯のお供というイメージが強いが、おにぎりやチャーハン、炒めものの具材など、料理素材としての魅力もある。とくにキムチは白菜だけでなく、キュウリを使った「オイキムチ」、大根を使った「カクテキ」などバリエーションもあり、キムチ鍋や肉野菜炒めなど汎用性の高さで若年層にも支持されている。

 東海漬物は今秋の新商品として、辛さを求めるユーザーに訴求しやすい個食タイプの「プチ辛口キムチ」を発売。「こくうま」「におわなキムチ」に続くプチサイズのキムチとして同ブランドを育成していく考えだ。

 また、中高年を中心に塩分を気にする消費者も増えているが、25%減塩でやさしい味付けのマルハチ「やわらか菜」のように、減塩タイプの商品も出ており、POPなどで気付きを与えることも有効だろう。

 24年6月の食品衛生法の改正により、道の駅や直売所などで販売されていた手づくりの漬物が店頭から激減している。おいしい漬物を求めて食品スーパーの店頭に並ぶナショナルブランドの漬物に興味を持つ消費者も出てくるだろう。

 漬物は他のカテゴリーに比べてロングセラーブランドが多く商品の入れ替えは少ないが、旬の野菜を使った商品や期間限定フレーバーも一部出ており、季節感を演出できる部分もある。ご飯のおかずとしての定番商品のラインナップに加え、季節商品の紹介やアレンジレシピなど多彩な提案を行うことで若年層を含めた新規消費者の興味をひき、売場を盛り上げていきたいところだ。

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