低カロリー甘味料市場、価格改定以降、厳しい状況が続く 価値や使い方提案で需要拡大をめざす
価格改定の影響により、低カロリー甘味料市場は厳しい状況だ。低カロリー甘味料の価値をあらためて訴求することで、美容や健康に気を使う若い女性など、新たなファンを取り込んでいくことが重要だ。
金額・数量PIともに前年割れが続く
KSP-POSデータの低カロリー甘味料の期間通算(2023年4月~24年3月)の金額PIは、852円で対前年同期比6.8%減、数量PIは1.71で同10.7%減。金額PIと数量PIすべての月で前年割れ、数量PIは2ケタ減となった。食品の値上げラッシュや燃料費の高騰などを背景に、家計への負担が大きくなっており、高額商品を控える傾向にある。低カロリー甘味料は買い控えの対象になっていることから、市場は厳しい状況だ。コロナ禍で健康を気づかう若年層の流入が目立ったが、こうしたライトユーザーの離脱が目立っている。今後は低カロリー甘味料の使い方や価値をあらためて訴求していく必要がある。
サラヤでは、梅酒をはじめとした果実酒提案に力を入れている。砂糖を大量に使う果実酒を「ラカントS」に変えることで、甘くて低カロリー・低糖質を実現する。売場でカロリーカット率を訴求して、気づきを与えることで新たなユーザーを獲得する。
また、味の素では、料理訴求のテレビCMを投下。使用量1/3で砂糖と同じ甘さの「パルスイート®」を砂糖の代わりに使うことで、カロリーをコントロールしながら甘くておいしい肉じゃががつくれることを訴求。飲み物やスイーツだけでなく、毎日の料理で「毎日コツコツカロリーオフ」を提案している。
そのほか、顆粒タイプでは、日本リコスが天然甘味料ステビアと食物繊維を配合した「ステビアヘルス」を展開。より上白糖に近いすっきりとした甘さの〈ホワイト〉と、黒糖のようなコクを感じられる〈ブラウン〉の2種類をラインアップ。ホームページでは「ステビアヘルス」を使ったレシピを定期的に更新している。
売場活性化のためのMD EDITION の新着記事
-
2024/11/12
シチュー市場、秋冬の煮込み料理の定番アレンジメニュー提案でトライアル促進へ -
2024/11/09
卸オリジナル商品市場、トレンドを取り入れた付加価値の高い商品開発が加速 -
2024/10/22
機能性ヨーグルト、24年度上期の市場は厳しい状況、機能訴求で市場回復を図る -
2024/10/22
おせち市場、「おせちのカジュアル化」も追い風に、販売機会の拡大で市場はますます好調! -
2024/10/09
シリアル市場、健康志向を背景に需要拡大 グラノーラ・コーンフレークが好調に推移 -
2024/10/08
世界中でプラントベースフード市場が急成長、この10年で約2.5倍に拡大
この特集の一覧はこちら [150記事]
関連記事ランキング
- 2024-10-23スンドゥブ市場、韓国ブームを背景に好調に推移、喫食経験率アップが目標
- 2024-10-22おせち市場、「おせちのカジュアル化」も追い風に、販売機会の拡大で市場はますます好調!
- 2024-10-22機能性ヨーグルト、24年度上期の市場は厳しい状況、機能訴求で市場回復を図る
- 2024-11-09卸オリジナル商品市場、トレンドを取り入れた付加価値の高い商品開発が加速
- 2024-11-12シチュー市場、秋冬の煮込み料理の定番アレンジメニュー提案でトライアル促進へ
- 2024-10-09シリアル市場、健康志向を背景に需要拡大 グラノーラ・コーンフレークが好調に推移
- 2024-10-21朝食に菓子・デザートが増加!?長期的なトレンドの変化を探る
- 2024-10-21健康・機能性市場トレンド2024 秋・冬
- 2024-11-11低カロリー甘味料市場、ライトユーザーの離脱が目立ち厳しい状況が続く
- 2023-06-30韓国食材、ブームから「食卓の定番」に!韓国食品メーカー4社が語るマーケティング戦略とは
関連キーワードの記事を探す
低カロリー甘味料市場、ライトユーザーの離脱が目立ち厳しい状況が続く
即席麺市場、秋冬の需要期に向けて各社からこだわりの新商品が続々登場
栄養を通じて受験生をサポートする明治の「受験飯」、24年度はさらなる認知拡大をめざす
低カロリー甘味料市場、ライトユーザーの離脱が目立ち厳しい状況が続く
即席麺市場、秋冬の需要期に向けて各社からこだわりの新商品が続々登場