第55回スーパーマーケット・トレードショー2021開催レポート

石山真紀(ライター)
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寺岡精工:コロナ禍に対応する非接触・非対面対応製品を展示

スーパーマーケット・トレードショー2021TERAOKAグループの展示ブース
多くの来場者で賑わったTERAOKAグループの展示ブース

 TERAOKAグループのブースでは、新型コロナウイルスの感染拡大の影響を受けて需要が拡大している非接触型・非対面に対応した製品を中心に展示を行った。

 まず、店舗ソリューションでは店舗の人手不足解消と非接触・非対面につながる提案として、新製品のフルセルフレジとスマホアプリ「Shop&Go」を併用した新しいレジシステムを実演した。

 ユーザーは「Shop&Go」のアプリを事前にインストールした後、店で商品を選びながらユーザー自身が商品バーコードのスキャニングを行い、専用のセルフ精算機で会計を行う。同システムを導入することで、レジの待ち時間やスキャン時間のほか、袋詰め時間の大幅な短縮につなげることができる。

寺岡精工の「PICK UP DOOR」
商品の受け渡しをスムーズにする受け取りロッカーの「PICK UP DOOR」

 飲食店舗運営ソリューションでは、キャッシュレスのタッチパネル式券売機や前会計セミセルフレジに加えて、受け取りロッカー「PICK UPDOOR」を提案した。「PICKUP DOOR」を導入することによって商品受け渡し業務の効率化が実現でき、加えて非接触化することにより来店客や店舗スタッフの安心・安全にもつながる。

 また、今年5月に新発売となるセルフ量り売り棚システム「Allin-One Rack」を先行展示。同品は約75cm幅の棚に、セルフ計量器の「SM-6000SSR」にディスペンサー/スクープビンを収納。モーションセンサー「e .Sense」と風袋の自動引きシステムを連携させることで、新しいセルフ量り売りを実現する。

 ほかにも計量、検査、印字・ラベルといった関連機器をトータル提案するフードインダストリー向け製品や、ピッキング用カート、自動採寸計量器など幅広いラインアップで、多くの来場者がブースに立ち寄っていた。

パナバック:健康意識の高まりを背景に好調に推移する「ヴェリタスブロイ」に注力

スーパーマーケット・トレードショー2021 パナバックの展示ブース
白を基調としたパナバックの展示ブース

 フランスやスペインといった欧州をはじめ、アメリカ、南アフリカ、チリ等のアルコール・飲料の輸入・卸販売を行うパナバックのブースでは、ドイツ産の無添加脱アルコールビール「ヴェリタスブロイ」を中心に、スペイン産の本格脱アルコールワイン「ヴェリタス」、南アフリカ産の脱アルコールワイン「カプリース」、低価格帯のスペインワイン等の試飲を行った。

パナバック脱アルコールワインの試飲コーナー
好調に推移する「ヴェリタスブロイ」をはじめ、脱アルコールワインの試飲も実施

 「ヴェリタスブロイ」は1516年にドイツで制定された世界最古の食品法令である「ビール純粋令」を厳格に守って造られたアルコール度数0.0%の完全無添加ノン・アルコールビール。通常はビールらしい味を再現するため、糖分や人工の添加物等を使用するが、同品はプレミアムモルト、ファインホップ、天然水のみを使用したピルスナービールから、アルコール分だけを抜いたこだわりの製法が特徴となっている。

 ロイシン、フェニルアラニン+チロシン、バリンといった9種の必須アミノ酸を含む19種のアミノ酸をバランスよく含有しており、本場ドイツのピルスナービールの味わいを持ちながらも、「アルコールゼロ」「コレステロールゼロ」「脂質ゼロ」「低カロリー(12kcal/100ml)」を実現した。

 長崎和昌社長によると、新型コロナウイルスの感染拡大の影響を受けて健康意識が高まるなか、品質や味わいにこだわった「ヴェリタスブロイ」に興味を持つ消費者が増えている。このことから同品は2020年の通関統計速報で、脱アルコールビールカテゴリーのシェア55%を達成した。

 会場での試飲でも味わいを評価するバイヤーが多く、同社では今後も「ヴェリタスブロイ」を中心に、脱アルコールビールおよびワインの販促を強化していきたいとしている。

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