中国ECの拼多多が「返品不要の返金サービス」を始めた意外な理由とは
中国のECが今日の勢いまで拡大してきた理由の一つに、手厚い消費者保護が挙げられる。同国の「消費者権益保護法25条」では、ECなど通信手段を用いて購入した商品は7日間、理由を問わず返品できると定められている(鮮度劣化する食品などを除く)。

この制度が消費者のECの利用を促した。ECでは現物を確認できないという不安がつきものだが、中国ではこの「7日間無条件返品制度」の存在により、手元に届いてから不満があればすぐ返品して返金を受けられるのである。
そのため、独特の購入スタイルも広がることになった。たとえば洋服や靴を買う場合、最初に3つくらいのサイズをまとめて購入し、家で試着してから不要なサイズのみを返品する。実際の色味がよくわからなければ、とりあえず数種類の色を購入してみて、現物を見てから同じように不要なものだけを返品する、といったものだ。こうした購入方法は販売業者にとっては負担が増えるため推奨こそされていないものの容認はされており、いわば“賢い買物テクニック”として認知されている。
一方で、この制度を悪用する消費者もいる。なかでも議論を呼んでいるのが、ファッションブロガーなどが洋服を
チャイナ&アジアトレンド の新着記事
-
2025/12/04
中国の「ラッキンコーヒー」、満を持してのNY進出も苦戦のワケ -
2025/11/05
中国でも主流に?アリババがタッチ決済で描くシェア拡大戦略 -
2025/10/04
「ラブブ」の大ヒットに沸くも毎日が正念場? 中国玩具メーカーの“憂鬱” -
2025/09/04
中国でも増殖する小型スーパー 競争の軸は「30分配達」 -
2025/07/19
EC プラットフォーマーとお客を取り合う!? 中国で進む 買物の“ AI 化” -
2025/06/20
EC特有の不良在庫リスクを削減! 中国EC大手・京東が描く「再商品化」の新スキームとは?
この連載の一覧はこちら [58記事]
関連記事ランキング
- 2023-11-01日本の卸売業150社ランキング2023を一挙公開!各社業績は軒並み好調
- 2025-12-04中国の「ラッキンコーヒー」、満を持してのNY進出も苦戦のワケ
- 2025-11-05中国でも主流に?アリババがタッチ決済で描くシェア拡大戦略
- 2023-10-30ネットスーパーの影響なし!!25生協に聞いた、コロナ後の変化と今後の戦略とは
- 2023-11-01三菱食品が推進するリテールメディアネットワークの最大の強みとは
- 2023-11-02徹底分析!ロピアVS トライアル、福岡生鮮ディスカウント頂上決戦の勝者
- 2023-11-04「インテリジェンス」がないと小売業は生き残れない
- 2023-11-06経営資源を「そこに集中?」スペイン百貨店ECIの戦略とは
- 2023-11-07卸オリジナル商品市場、健康志向、時短調理などに対応した商品が続々




前の記事
