米中堅スーパーが実施する店舗従業員のギグワーク化とは

鈴木 敏仁 (R2Link代表)
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米中堅スーパーのシュナックス
米中堅スーパーのシュナックスがギグワーク的な労働形態を導入した(写真は同社Facebookより)

 中堅スーパーマーケットのシュナックス( 本社ミズーリ州セントルイス、112店舗)が、新しいコンセプトのシフト勤務管理システムを導入した。名称は「シュナックス・セールスフォース」、店員自らが柔軟にシフトを管理できるウェブベースのシステムで、同社の言葉を借りると“ライドシェアや買物代行サービスで働く人たちのような仕組み”である。

 昨年の10月に本社近辺の数店舗で実験的に導入、今年1月には早々と他州への拡大を発表している。労働組合との契約もあるのでゆっくりと広げていくと言っていたのだが、おそらくシフトワーカーの受けがよいのだろう。全店舗への水平展開は時間の問題だろうと思っている。

フードデリバリーの台頭がギグワークを一般化

 どういうシステムなのか説明しよう。

 対象は18歳以上のシフトワーカーで、強制ではなく選択制で利用できる。希望者はまずウェブ上で登録申請し、完了するとアプリでアクセス可能となる。登録者はアプリ上に表示されている複数店舗のオープンシフトから自由に選択できる。また勤務可能な日付、時間、店舗などをリクエストすることができて、受け付けられると通知が届く。また他の店員とシフトを自由に交換することができる。

 こういった労働形態を

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記事執筆者

鈴木 敏仁 / R2Link 代表

在米30年以上、現在はロサンゼルス在住。1997年にアメリカでS.M.R., Inc設立、米国流通業界を軸としたコンテンツ作成ビジネスを開始。また企業が実施する米国流通研修の企画およびコーディネートも合わせてスタート。1998年にリテールウェブを開設。年間訪問店数はのべ600店舗超、現場検証に基づいた分析をモットーとする。

著書

『ソリューションを売れ!』(ニューフォーマット研究所)
『誰も書かなかったウォルマートの流通革命』(商業界)

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