セブン&アイ、通期業績予想を上方修正、営業利益は19.9%減の3400億円に
セブン&アイホールディングスは10月8日、2021年2月期の連結業績予想を上方修正した。営業利益は前期比19.9%減の3400億円、純利益は36.5%減の1385億円となりそうだ。従来予想に比べて、それぞれ180億円、185億円の上振れとなる。新型コロナウイルスの感染拡大に伴う緊急事態宣言が解除された後、スーパーストア事業や金融関連事業の業績回復が進んでいるほか、海外コンビニエンスストア事業が堅調に推移していることなどから、減益幅が縮小する。
売上高に当たる営業収益は、13.3%減の5兆7590億円と従来予想を670億円上回る見通し。セグメント別の営業利益は、イトーヨーカ堂やヨークベニマルなどのスーパーストア事業が63億円の上方修正で251億円、セブン銀行など金融関連事業が66億円の上方修正で445億円、米7-イレブンなど海外コンビニ事業が141億円の上振れで899億円となる見込み。主力の国内コンビニ事業は2394億円と従来予想を据え置いた。外食のセブン&アイ・フードシステムズなど専門店事業は90億円下振れし、214億円の営業赤字となりそうだ。
同日発表した21年2月期上半期(20年3〜8月)の連結業績は、営業収益が前年同期比15.8%減の2兆7884億円、営業利益は12.4%減の1797億円、純利益は34.5%減の725億円だった。
主要事業会社では、セブン-イレブン・ジャパンの既存店売上高が3.0%減で、営業利益は10.7%減の1182億円だった。21年2月期通期では既存店売上高が1.0%減まで回復する見込みで、営業利益は5.5%減の2400億円を予想する。
イトーヨーカ堂は、食品の既存店売上高が8.7%増と健闘したものの、衣料品・住関連など「ライフスタイル」が大きく落ち込み、全体では9.4%減だった。ただ、宣伝費や家賃などの抑制が進み、営業利益は約6倍の29億円に増えた。通期の営業利益は23.3%減の50億円を見込む。