発電設備に企業間連携 攻めの姿勢で変わる小売業のサステナブル最前線!
取引先の施策も発展、企業間連携もより重要に
食品小売業のステークホルダーである。メーカーや食品卸などの取引先もその活動を高度化させている。
食品卸大手の三菱食品(東京都)は、GHGの排出において、自社だけでなく川上・川下に当たるスコープ3の削減も推進する。注目したい点として、取引先である食品小売業が、三菱食品以外の取引も含めて間接排出量の総量を予測・把握できるシステム構築を率先して進めている。これにより食品小売業のスコープ3の削減にも貢献したい考えだ。
そのほかにも三菱食品は「リテールサポート・メーカーサポート機能の強化」を掲げ、食品卸だからこその豊富な蓄積データを生かし、在庫や配送の最適化・効率化など、食品流通の持続可能性のための試みを、先陣を切って行っている。こうした食品卸と連携を図り、サプライチェーン全体で改革していくことも、食品小売企業のサステナビリティ推進にとって重要となっていきそうだ。
さらに、競争相手でもある同業他社との連携も生まれている。23年3月、首都圏で事業展開する、サミット(東京都)、マルエツ(東京都)、ヤオコー(埼玉県)、ライフコーポレーションの4社がメンバーとなり「首都圏SM物流研究会」を発足させるなど、物流領域において各エリアで協力する動きがみられる。サミットの服部哲也社長は、「物流のように業界で共有した課題については『競争』ではなく『協調』領域」と述べ、同業間でも手を組んでいかなければサステナビリティは実現できないと指摘する。
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