国内有数!みやぎ生協店舗のキャッシュレス比率が50%を超える理由!
2019年3月、みやぎ生活協同組合が、隣接する福島県下の生活協同組合コープふくしま、福島県南生活協同組合の2つの生協と組織合同し発足した、みやぎ生協・コープふくしま(宮城県/冬木勝仁理事長:以下、みやぎ生協)。今年6月には役員体制も刷新し新たなスタートを切った。新体制のもと迎えた新型コロナウイルス(コロナ)感染拡大下での対応、また今後の成長戦略を取材した。
事業連合で連携してコロナ禍の需要増に対応
みやぎ生協の2020年度第1四半期(4~6月)の供給高(小売業の商品売上高に相当)は、宅配事業が対前年同期比121.7%、店舗事業が同113.3%と、感染症拡大の影響を受けて大きく伸長した。
とくに伸長率の高かった宅配事業については、緊急事態宣言が発出された4月から利用者が急増。5月の連休時には供給高が同約50%増に達した。需要が集中したため、緊急事態宣言下では新規加入受付を一時中止する事態にもなった。
こうした状況下ながら、みやぎ生協が可能な限り宅配事業の対応件数を増やし、供給高を伸ばせた背景には、以前から物流網の整備を進めていたことが挙げられる。
みやぎ生協ら東北6県の地域生協が加盟するコープ東北サンネット事業連合(宮城県/倉田秀昭代表理事:以下、コープ東北事業連合)は15年、新たな共同物流センター「コープ東北ドライ統合物流センター」(宮城県黒川郡)を開設。各地域生協が今後10~15年にわたって年間成長率2~3%で伸長することを見据え、供給高が開設時から最大30%増加しても対応できる物流拠点を整備していたのだ。
加えてコロナ禍では、30~40人の臨時職員を新規採用して同センターの人員体制を強化したほか、集荷・仕分けのラインを増設。さらには稼働時間も延長して、受注キャパシティの増強を図った。
地元菓子メーカーによる独自商品が大ヒット!
コロナ禍の現在、宅配事業で注力しているのが、組合員との関係性構築と、独自商品の販売だ。
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