プロ市場を積極的に開拓するコーナン商事、小型戦略フォーマットで香川県へ初進出
電動工具コーナーを特設
コーナン商事が展開するプロショップの小型フォーマット「ワーク&ツール」として、初めて四国、そして香川県へ進出した高松勅使店。どのような店づくり、品揃えにより、集客を図っているのだろうか。
同店は、高松琴平電気鉄道琴平線「円座」駅から北北東2.3㎞の場所に立地する。徳島県鳴門市から香川県を経由して愛媛県四国中央市に至る高速道路「高松自動車道」の「高松檀紙インターチェンジ」からは東1.1㎞の場所にあり、クルマでのアクセスは良好だ。
今回、出したのは以前ドラッグストアだった物件。居抜き出店としては単独店の1号店、茅ヶ崎店以来2例目となる。売場面積は957㎡と標準サイズ、一方、敷地面積は約4000㎡と十分な広さを持つ。
高松勅使店は、品揃え面でとくに工具と作業衣料を強化している。いずれもワーク&ツールが最重視するカテゴリーで、これまでに比べ、さらに専門的な売場づくりを行っているのが特徴となっている。背景にあるのは、地域一番店の存在である。
地域一番店とは、コーナン店舗のわずか南300mの至近にある「西村ジョイ成合店」。西村ジョイは、香川県に本部を置き、四国地区で8店、中国地区で3店、合計11店を展開する地元の有力HC企業。成合店は1996年、当時、西日本最大級のメガホームセンターを標ぼうし開業した。西村ジョイにとっては基幹店の1つで、巨大な売場に資材、工具といったプロ向けの商品も豊富に取り揃え、今も地域の強い支持を獲得している。
高松勅使店の売場を順に見ると、最も目立つのは店内に入って左側すぐの場所にある電動工具売場である。多様な商品を集積、専門店のような店づくりに今回、初めてチャレンジしている。
人気メーカーの商品は壁面使い、実際に触ることができるような陳列を行う。各プライスカードには、価格や型番だけでなく、「AC機並みのハイパワー」「軽量・コンパクト」など、商品の特徴を説明するキャッチコピーを添える。コーナーによっては、比較購買の参考になるようなボードを添えるなど、情報発信も工夫している。
プロショップの品揃えを担当する、PRO営業部PRO商品グループの副参事、岩田浩和氏は「今後、お客さまの声を聞きながら、当店独自のファンを獲得できる電動工具の品揃えを追求していきたい」と意気込みを語る。
すでに高松勅使店の看板コーナーとして認知されており、「来店客の4~5割が立ち寄る人気の売場」(松本俊一店長)となっている。
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若い年齢層の職人をターゲットに