米ファイザー、特許切れ医薬品事業をマイランと統合で合意

2019/07/30 17:00
    ロイター
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    ファイザー
    米製薬大手ファイザーは29日、特許切れ医薬品事業を分離して、後発医薬品(ジェネリック)大手の米マイランと統合することで合意したと発表した。ニューヨーク証券取引所で撮影(2019年 ロイター/Brendan McDermid)

    [29日 ロイター] – 米製薬大手ファイザーは29日、特許切れ医薬品事業を分離して、後発医薬品(ジェネリック)大手の米マイランと統合することで合意したと発表した。

    ファイザーはこの数年、画期的新薬、低利益の特許切れ医薬品、大衆薬の三分野に事業を分割させる計画を進めており、今回の発表はその一環。昨年12月には、英製薬大手グラクソ・スミスクライン(GSK)と大衆薬事業を統合することで合意した。

    米議会やトランプ大統領が薬価引き下げ要求を強めていることを背景に、製薬業界はこのところ圧力が高まっており、業界再編が相次いでいる。

    ファイザーは、抗がん剤の「イブランス」や肺炎球菌ワクチン「プレベナー」などより収益が見込める革新的な薬品を維持する。

    一方、統合後の新企業は性的不能治療薬「バイアグラ」やコレステロール薬「リピトール」、マイランの急性アレルギー反応緩和薬「エピペン」などを手掛ける。新企業は2020年の売上高を190億─200億ドル、フリーキャッシュフローを40億ドル超と見込んでいる。

    本社はデラウェア州に置き、ファイザーのアップジョン事業部のトップであるマイケル・ゲトラー氏が率いる。

    マイランは、ヘザー・ブレシュ最高経営責任者(CEO)が統合完了後に引退し、ロバート・コーリー会長が新会社の会長に就くと明かした。

    統合の条件によると、ファイザー株主が新会社株の57%、マイラン株主が残りを保有する。

    マイラン株は年初から先週末までに約30%下落。この日午後の取引では約14%高。ファイザーは約2%安で推移している。

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