レシートは語る第7回 ツルヤの利用実態調査 PBだけじゃない!支持される理由

山室 直経 (mitorizDMB本部 本部長)
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生鮮3品の
単価の安さ際立つ

 最後に21年1月~22年2月までの3チェーンのレシートデータを分析し、購入状況を比較した(図表3)。

 その結果、ツルヤのレシート1枚平均の購入金額は1730円、購入単価は9.2点。購入点数はベイシアの9.3点と大きく変わらないものの、購入金額は332円も安くなっている。とくにツルヤが高い支持を得ている畜産部門は、ベイシアは牛肉の購入率が高いこともあり529円と高く、ツルヤの安さが際立つ。同部門のツルヤの平均単価は249円で、「豚バラが程いい厚さで、お手軽価格」など、豚肉や鶏肉など、食卓への登場頻度が高い畜種で支持を得ているようだ。

 そのほかツルヤは、「水産」や「総菜」においても平均単価が他チェーンよりも低い。図表1で「手頃な価格・安い」の評価が高いことからも、買物時に消費者に値ごろ感を訴求できいると考える。つまりレシート調査の結果から、ツルヤは商品力やその品質だけではなく、価格に対しても支持を得ていることが人気の理由であると推測される。

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記事執筆者

山室 直経 / mitoriz DMB本部 本部長

山室直経(やまむろ・なおつね)

神奈川大学経営工学科卒業。パソコンメーカーを経て、米リサーチ会社にてコンサルティング業務を学ぶ。その後、大手家電量販店子会社のパソコンメーカーで経営企画室に従事。計数管理とERP導入による業務改善などのプロジェクトを経験した後、2012年3月ソフトブレーン・フィールド入社、消費者購買データ事業の新規立ち上げを行う。

現在はデータを軸とした事業開発と当社の基幹システムのDX戦略を担う

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