三越伊勢丹ホールディングス(HD)など百貨店4社が1日発表した10月の免税売上高(速報)は、新型コロナウイルス対策の水際規制緩和で外国人客が増えたことから急増した。大丸松坂屋百貨店は前年同月比約5.9倍。急速な円安により日本で購入する割安感が強まったことも、旺盛なインバウンド(訪日客)消費につながった。
各社の伸び率を見ると、大丸松坂屋のほか、三越伊勢丹が約5.2倍、高島屋が約3.6倍、そごう・西武が約1.3倍。客数も大丸松坂屋で約16倍になるなど、入国規制緩和の効果が顕著に表れた。香港、韓国、台湾からの客が増えているという。
ただ、各社ともコロナ禍前の2019年10月の水準には届かなかった。
国内客も含めた既存店全体の売上高の伸び率は、三越伊勢丹が16.7%、高島屋が14.2%、大丸松坂屋が12.4%、そごう・西武が10.9%だった。