吉野家ホールディングスが13日発表した2022年2月期連結決算は、純損益が81億円の黒字(前年は75億円の赤字)に転換した。黒字は2年ぶり。値上げやコスト削減の効果に加え、コロナ禍を受けた営業時間短縮に対する協力金の収入もあり、損益は改善した。ただ、最近の原材料やエネルギーの価格高騰、円安進行による経営への影響を警戒している。
売上高は子会社だった京樽の売却が響き、9.8%減の1536億円だった。持ち帰りや宅配の需要を取り込み、牛丼事業の売上高は回復した。
河村泰貴社長は記者会見で「原油高はあらゆるもの(の価格)に影響を及ぼすと言っても過言ではない」とコスト上昇を懸念。「世界中から食材を輸入しており、過度に進んだ円安は歓迎しない」と強調した。
同時に発表した23年2月期の純利益予想は、56.9%減の35億円と大幅減益を見込んだ。